断腸亭料理日記2007

水餃子

4月14日(土)夜

さて、土曜日。

だいぶ暖かくなってきた。
昨日の東京の最高気温は20℃であったようだ。
今日は予報では、もっと暖かくなるようである。

一週間の疲れもあり、朝からごろごろ。

ごろごろばかりしてはいけない。
昨日は、早起きしたせいもあるが、五食も食べている。
ストレス喰い、で、あろう。
これでは、体重の増加が目に見えている。

水餃子でも作ろうか。

(前回は昨年10月)

水餃子作りは、けっこう身体を動かす。
ちょどよかろう。

また、暖かくなってくると、なぜだか、
作りたくなるメニューでもある。

なぜであろうか。
もともと水餃子は北京なども含めて、
米よりも小麦が主食である、中国北部のポピュラーな、
食い物であり、一年中、食べると思われる。

しかし、なんとなく筆者は、暖かい時期のメニューにしてしまっている。
暑い時期に、汗だくになって、皮の生地を捏(こ)ね、
麺棒で伸ばす作業は気持ちがよいし、できあがった
水餃子自体は、ビールに合うこと夥(おびただ)しい。

材料は、豚肉、小海老、薬味用のねぎ、しょうが。
皮用の強力粉。強力粉が、ない。

買いに出る。

帰宅。作る。

凍っていた、豚肉(今日はこま切れ。
本来は、脂身の多いバラがよい。)、
小海老を、解凍しておく。

ボールに強力粉をカップ一杯ほど取り、
水を入れる。
堅めの方がよいと思われる。
まったく、量らず、目分量。

よく馴染ませ、捏ねる。

この時点で、柔らかさをみて、微調整。
気持ち、堅いので、水を足す。

さらによく捏ねる。

日本のうどんを含めて、麺にする場合は、
足で踏んだりし、手で引っ張って、伸びるほどにまで
腰を出させるが、餃子の皮であれば、そこまでせずともよかろう。

適当に終了し、玉にし、ラップをかけて、休ませる。

解凍した豚肉は、みじん切りから、叩く。
小海老は食感があった方がよいので、大きめに切る。

ねぎと、しょうがの絞り汁を作る。
中華の点心の具は、このねぎとしょうがの絞り汁が
ポイントである。これが入ることによって、
点心の具らしい味になるようである。

作り方であるが、まずは、それぞれ、大匙二杯程度、
みじん切り。
ミキサーを用意し、少量の水を入れ、粉砕する。
水は、多くてもいけないが、ミキサーが回る程度。
これを、筆者の場合、裏漉し器に入れ、絞る。
いろいろやってみたが、この方法が、一番簡単である。

肉、切った海老をボールに入れ、
ねぎしょうがの絞り汁、全卵1個、紹興酒少々、中華スープの素、
ラード、しょうゆ、塩、胡椒、片栗粉。

粘りが出るまでよく練る。
本当は、手で練るのであるが、
ベトベトになるので、スプーンで。

仕上げに、胡麻油、レモンの絞り汁(ポッカレモン)、、
なのだが、今回は忘れた。

そして、これも寝かせる。いや、、、と、いうよりも
馴染ませる、といった感じか。

今日は、肉が少なかったので、小海老を
少し多目にしたのだが、結局、いつもと
同じくらいの、具の量になってしまった。


皮用の生地は、少なめに捏ねてしまったので、
追加で、同量、もう一回捏ねておく。

しばらくお休み。

1時間ほど。

最初に捏ねておいた生地は、落ち着いて、しっとりしている。
水分が少ないと、この時点で、触ると、ベトッと、粘るくらい
になってしまう。これではいけない。
今日は、だいじょぶそうである。

直径、2〜3cmほどの棒状に伸ばし、
幅2cm弱、程度であろうか、に切る。
金太郎飴の要領である。

ここから伸ばすわけであるが、皮が乾燥する(あるいは、水分で
柔らかくなってしまう)ので、伸ばしたらすぐに包み、
すぐに、茹で上げるのがベストなので、
切っては、伸ばし、包む、を、一個ずつ行う。

切ったものは、まず、全体に片栗粉をまぶす。
これはくっつき防止である。

伸ばす場所は、どこでもよいが平らな場所。
いつも、まな板の上である。

手のひらで、真っ直ぐに潰す。
この時が、ちょっとポイント。
もともと、輪切りにした棒状のものを潰すのであるから、
円形になるはずであるが、なかなか、そうはいかない
ところが、難しいところ。

最初にいびつな形になると、最後まで
いびつを修正するのは、なかなか難しいのである。

そして、点心用の麺棒で、伸ばす。


左手で回しながら、右掌(てのひら)で麺棒を転がす。
ここは力はいるが、リズムよくできるので、気持ちがよい。

大きさは、包んだ最終形で、一口に入るサイズの最大が、
ベストであろう。
一般に売られている餃子の皮よりも直径1cm程度は
大きいくらい、で、あろうか。

伸ばしたら、包む。

(乾いていれば、事前に、のりしろ部分に水を付ける。)
皮の真ん中に、スプーンで具をのせ、
半分に折り、合わせ、押さえ、折り目、
ギャザーを付けていく。

完全密封するのがポイント。
茹でている間に、中の肉汁が出てきてしまっては、
だいなしで、ある。

7〜8個、一気に作る。
同時に、お湯も沸かしておく。


茹でる。

皮は、しばらくすると、半透明になってくる。
茹で加減の目安は、筆者もよくわからない。
いつも迷うのであるが、ずっと沸騰させて、3〜4分、
5分程度か。
今まで、中が生、という経験はないので、
たいてい、だいじょうぶであろう。
茹で上げ、皿に載せる。

中国の黒酢を用意し、

ビールを抜いて、食べる。


ふむふむ、なかなかよくできた。
今日は海老が多かったので、ちょっと、贅沢な感じもする。
味加減もよい。

これは、ほんとうに、いくらでも食べられてしまう。
追加、包み、全部で、14〜5個、平らげてしまった。

いや、もう、なにもいうことはない。
うまかった。


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