断腸亭料理日記2007

天ぷら・三筋・みやこし

10月8日(月)夜

さて、夜。

内儀(かみ)さんの希望で、天ぷら。

ちょっとご無沙汰であるが、
三筋の、みやこし

またったくの、ご近所。
歩いて、5〜6分である。

しかし、ちゃんとした、と、いうのもへんだが、
天ぷら屋、で、ある。
ご主人は、湯島の天庄で修行された方。

最近も行こうとしたことがあるのだが、予約で一杯だった。

さて、夕方、TELをし、19時に行くことにする。
三筋2丁目。春日通りから、路地を南に少し入ったところ。
まわりは、住宅地、というのか、特段の目印になるようなものはない。
(そばに銭湯があったか。)

店に入り、カウンターに座る。
やはり、ほとんど、満席、で、ある。

ビールをもらい、上の方のコースにする。

まずは、海老から。


二本と、頭。

ここは、先に、湯島の天庄で修行をされたと、書いたように
基本的には、江戸前式で、揚げ色は濃い目で、衣も比較的厚めの
系統だが、これまた近所だが、蔵前いせや、ほどではない。

こうして、塩も置いてある。

海老は塩で食べる。

次、はぜ。


やはり、はぜは、これから、秋から冬のものであろう。
ここから天つゆ。

すみいか。


柔らかく、かつ、歯応えよく揚がっている。

池波先生の教え、ではないが、筆者も内儀さんも、バクバク、食う。

鮨やと、天ぷらやは、出されたら、親の敵のように、すぐに食う。
これはマナーであり、それが最もうまい。ベチャベチャ喋り、
いつまでも置いておくのは、出した板前、職人へも失礼、で、ある、
と、いう。


穴子。


どこでもそうだが、穴子は、一本そのままで揚げ、目の前で
金属の揚げ箸で、半分にさくっと切って出してくれる。

この、さくっと、がポイントである。
むろん、カラッと揚がっていなければ
こうはいかぬ。
さくっと切れれば、見ていて、気持ちがよい。
そして、この切った時に、穴子の切り口から、
ホワッと、かすかに湯気が上がる。
これが、また食欲をそそる。

野菜天。


蓮根、ししとう、小玉ねぎ、茄子。

ここまででも、なかなか、腹一杯になる。

最後の天丼。
小柱のかき揚げ。
お新香と赤だし。


どれも過不足なく、うまい。

ここは、家族でやられているのであろう。
なんとなく、温かい。

筆者は、このご主人が出られた、天庄の湯島天神下の店にもいく。

が、土日に内儀さんとくる場合は、近所でもあり、ここが多い。

値段はこちら、みやこしが、今日食べた、天ぷら定食の一番上の
梅、で、¥3675。
天庄が、同程度のもので、¥3500で、だいたい一緒。

筆者には、会社帰りに、一人でいくのなら、天庄。
くつろいで食べるのなら、みやこし。
そんな感じかもしれない。

歩いてこれるご近所に、こんなうまい天ぷらやがあるのは、
幸せなことかと思う。




東京都台東区三筋2-5-10
TEL 03-3864-7374


みやこしHP



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