断腸亭料理日記2008

甘鯛、一汐干し若狭焼

3月9日(日)夜

さて、銀座から、またまた、先週に引き続き、アメ横。
銀座線で銀座から、上野広小路まで。

いつもの魚や。

今日は、なにがあるかな?

おっと、珍しい。
甘鯛がある。

四匹で、いつものように、500円。

甘鯛と言えば、高級魚

一月、吉池で二切れと頭で、750円。
こちらは、長崎産の白甘鯛。

甘鯛でも白甘鯛が最もうまく、高値。
この下に、赤甘鯛、黄甘鯛とあり、この順に安くなる、らしい。

今日のものはなんであろうか。
安いので黄甘鯛、なのか、、わからぬが、買ってみよう。


こんな感じ。長さは、尻尾までで20cmちょい。
一月のものよりも、小さい。
見た目には白っぽいが、どうなのだろうか。

この四匹、どうしようか。
ちり蒸し、それから、もう少し簡単に、酒蒸し、というのも
一般的なようである。

まずは、ちり蒸し用に鰹で出汁を取る。

一匹を半分に切り、塩をし、しばらく置く。

鰹出汁にはしょうゆ、酒で薄味。
深めの皿に、昆布を敷き、甘鯛を入れ、
一緒に入れるつもりで買ってきた、
ペコロス(小玉ねぎ)を皮をむいて、添える。
そして最後に出汁を張る。

蒸し器を加熱し、十分に蒸気を立ててから、入れる。

20分。

できた。


少し、味見。
ん?見た目には、うまそうだが、
なにか、いま一つ。

甘鯛は、もともと、身が柔らかいのだが、
うま味、のようなものも、今一つ、、どうしたのだろうか。

続いて、酒蒸しに取りかかる。
これも、半分に切って、塩をし、酒をふりかけ、上に
ねぎとしょうがを散らして、同じく、20分蒸す。


ちり蒸しよりは、少しいい。
が、どうも、一月のものとは、だいぶ違う。
白甘鯛ではなく、と、いうことは、赤くはないので
黄甘鯛、で、あろうか、、、さらに、モノもいま一つなのか。

基本的に、白甘鯛以外は、生での調理は今一つと、
いわれているのは、知っていたが、やはり、ということか。

と、いうことは、残りの二匹は干さなくてはならない。

調べると、背中から二つ割りにし、塩をし、また身を閉じて
一晩干す、一汐干し、ということ。

背から二つ割り、というのは、とてもできそうにないので、
腹だけを開き、内臓を出し、腹と身の表にも塩をし、ざるにのせ、
ベランダに干しておく。

甘鯛は鱗を取らない。
これがうまい。

これでうまくなってほしい。
若干の不安を抱きつつ、一晩。
翌朝、取り込み、ラップをして冷蔵庫に入れておく。

その夜。

干した甘鯛は鱗に酒を塗りながら焼く。
これを、若狭焼、というらしい。

なかなか、見た目にも、こんがりと、うまく焼けた。


やはり、これが一番よい。
塩をして、干すことで水分が抜けうまみが格段に増す、
のであろう。

鱗の付いた皮も、うまい。

最初っから、干すべきであった。




断腸亭料理日記トップ | 2004リスト1 | 2004リスト2 | 2004リスト3 | 2004リスト4 |2004 リスト5 |

2004 リスト6 |2004 リスト7 | 2004 リスト8 | 2004 リスト9 |2004 リスト10 |

2004 リスト11 | 2004 リスト12 |2005 リスト13 |2005 リスト14 | 2005 リスト15

2005 リスト16 | 2005 リスト17 |2005 リスト18 | 2005 リスト19 | 2005 リスト20 |

2005 リスト21 | 2006 1月 | 2006 2月| 2006 3月 | 2006 4月| 2006 5月| 2006 6月

2006 7月 | 2006 8月 | 2006 9月 | 2006 10月 | 2006 11月 | 2006 12月

2007 1月 | 2007 2月 | 2007 3月 | 2007 4月 | 2007 5月 | 2007 6月 | 2007 7月

2007 8月 | 2007 9月 | 2007 10月 | 2007 11月 | 2007 12月 | 2008 1月 | 2008 2月

2008 3月



BACK | NEXT |

(C)DANCHOUTEI 2008