断腸亭料理日記2008

ポルチーニの、おじや

11月21日(金)第一食

さて、お休み二日目、起床は、通常と同じ、
7時半頃。

第一食。

せっかくの休みであるから、このところ、
食べたかったのだが、逃していたものを
食べよう、と、考えた。

なにかというと、ポルチーニ。

ポルチーニというのは、イタリアンで使うキノコ、で、ある。

トマトソースに入れることもあるが、
生クリームに合わせることが多く
(あるいは、生クリーム入りのトマトソース)、
牛肉が入った、クリーム系のパスタソースだったり、
あるいは、米と一緒に炊き込んで、リゾットなどにもする。

ポルチーニのポイントは、得もいわれぬ、香りと、旨味。

イタリアンレストランなどでも時折出されるメニューである。
私も、むろんそういうところで味を覚えた。
食べたことがある方も多いであろう。

ポルチーニは日本では、冷凍、というのもあるようだが、
乾燥ものが出回っている。

むろん、どこのスーパーにでも置いてある、というもの
ではないだろう。
百貨店、明治屋、紀伊国屋といった、輸入食材を多く扱っているところ、
であろうか。拙亭近所では、合羽橋のプロ用食材、備品その他を
扱っている、プロパックというところにあり、私はそこで買っている。

そして、随分前に買っておいて、封を切っていなかったものが
残っていたのである。

それにしても、なぜ今、ポリチーニなのか、というと、
秋は、キノコ→ポルチーニ、というくらいの動機、ではある。

冷蔵庫には冷ご飯があった。

リゾットはむろん、生米から炊き込むが、
この冷ご飯で、おじや、の、ようなものを作ろうか、
と、いうので、ある。

おじや、であれば、そうとう簡単にできそうである。

まずは、袋を開け、乾燥しているポルチーニを
ぬるま湯でもどす。
これは、椎茸などと同様、で、ある。

一つ、ポイント。
なん回か、ポルチーニを使っているが、
けちけちしないで、ふんだんに使うのが、やはり、
味も香りも強くなり、よいようである。

一袋が、6〜700円、くらいであったろうか、
これを、思い切って、全部もどす。

もどる間に、玉ねぎ、1/4をみじん切り。
フライパンを熱し、オリーブオイルで、透き通るまで炒める。

冷ご飯を鍋に入れ、もどしたポルチーニをもどし汁ごと入れる。

コンソメ一個。
あとは塩胡椒。

これで、煮込むだけ。

そうとうに簡単である。

おじや、で、あるから、適当に煮込めればOK。
仕上げに、パルメザンチーズを比較的多めにふり入れる。

皿に盛る。


見た目は、こんな感じである。

なにか、茶褐色のおじや、で、今一つ食欲をそそらないように
見えるかも知れぬし、また、レストランなどで出てくるものは、
ここまでポルチーニは使っていないからか、
こんな色にまでは、なっていないものが普通かもしれない。

しかし、これがうまい、の、である。

鍋にも入れたが、盛り付けてからも、パルメザンチーズをふる。

なん度か書いているが、ある種独特の香りと味、
で、ある。

香りを、なにか他のものにたとえる、というのが
難しいかもしれない。

日本で香りのキノコ、と、いうと、
むろん松茸、で、あるが、松茸とは、まるっきり
違う。

あえていうと、うまそうな、香り、とでもいおうか。

また、ポルチーニというと、香り、が、よくいわれるが、
私は、旨味、も、あるような気がしているのである。

今日の場合は、コンソメも入れているので、
正しくはわからないが、それでもやはり、
ポルチーニからでている、味、旨味、も、あるように
思うのである。

乾燥椎茸からも旨味成分(アミノ酸)が出ているのは
皆知っていることだが、ポルチーニからも椎茸とは違う
旨味成分が出ているのではなかろうか。

このポルチーニおじやは、いくらでも食べられてしまうが、
第一食であるし、一杯でひかえておこう。






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