断腸亭料理日記2009

天神下・鮨・一心

3月13日(金)夜

さて。

鮨、連続シリーズ、その2、に、なるのだが、
久しぶりの、天神下の一心

観音裏は、一新

こちらは、一心。

そして、一心は、ここのところ、続いているが、
柳橋、美家古鮨の流れ。
ここの親方(店長)も、かの店で修業されたという。
にぎりも大きく(小さくもしてもらえるが)、
仕事は江戸前。

そして、実のところ、これはバレンタインのお返し。
ホワイトデー。
会社の女性であるが、日頃世話にもなっているし、
どうでもよい菓子よりも、鮨でも食いに、いこう。
むろん、二人だけではなく、もう一人、男性の同僚を誘い、
で、ある。
私はむろんだが、その女性も、上野が便利であったから、
天神下の一心に、なった。

最近は、ここも予約ができるよう。
前々日、TEL。
七時にカウンターが取れた。

三人でオフィスから向かう。

大江戸線、上野御徒町で降りて、
春日通りを湯島方向に歩き、三本目の路地。
右に入り、少しいって、左側。

暖簾を分けて、ドアを開ける。

名前をいう。

ここは、奥に長いのだが、一番手前の角が予約席であった。
奥はほとんど、埋まっている。
やはり、予約をしてよかった。

やっぱり、今日も、ここらのクラブの
ご出勤前のご同伴のお客が多いようだ。

座る。

三人で、ビールをもらう。


お品書き。


例によって、経木に書かれている。

相談し、少し、つまみをもらうことにする。

佐島産、煮だこ、
さよりのユッケ造り、
なまこ酢。

煮だこは私の希望。
これは食べなければならない。

煮だこ。


甘ダレのついた、江戸前仕事の、たこの桜煮。
柔らかいが、よい歯ごたえ。香りよく、うまい。

さより。


見た目はおしゃれな洋風だが、
煮切りのようなもので、和えてあるようである。
うまい。

なまこ酢。


これはまあ、普通の、なまこ酢。

もう一杯、ビールをもらう。

やはり、ここは、女性込みの三人ぐらいで
くる方がよいのかもしれない。
(内儀(かみ)さんと二人できたこともあるが
これはこれで、合わない、のである。)
雰囲気が先のような感じであるから、ご陽気に!、
が、よいのかもしれない。

ひとしきり、呑んで、つまみ、
にぎりをもらうことに。

白身から。
昆布〆二品。

黒鯛昆布〆。


銚子の金目昆布〆。


黒鯛もうまいが、金目は脂もあり、ねっとり甘い。

そうである。
ここも、例の冷蔵ケースはなく、幅の広いつけ台があり、
にぎりはここに置かれる。
そして、酢飯のバランスが大きいのがおわかりになるだろう。

次は、いか。

だるまいか、といって、出された。


細かいきれいな包丁目が入っている。
なかなか、うまい。

(だるまいかは、剣先いかが、正しいのか。
山陰、山口あたりの、白いか、
関東近辺では、赤いか?)

小肌。


やっぱり、包丁目が入った、ちょっと
蝶に似た形。(美家古鮨浅草橋店と同じ、で、ある。)

連れの、呑み、が、進むので、つまみ、を、もう一度はさむ。

子持ちのやりいか。


甘ダレがかかり、さらに、柚子胡椒がまぶされている。
ここの親方は、柳橋美家古、なのだが、九州鹿児島の出身。
それで、柚子胡椒、なのか。

これも、なかなか、うまい。

また、にぎりに、戻る。

あわび塩むし。


うまい、のであるが、

あまり、私は意識はしていなかったが、
鮑は煮る場合と、蒸す場合とあるようである。
塩むしは、美家古流、か。

(例の『神田鶴八鮨ばなし』が出典である。
通常、美家古では塩むしだったようである。
また、太助では鶏の皮などと煮るといっていた。
あわびを煮る、というと、山梨の煮貝を思い出す。
煮貝の場合は、しょうゆを入れて煮てある。
蒸すのと、煮るのと、どう違うのか。
使い分けがあるのか。
よくわからぬが、まあ、煮た方が、味が濃くなる、
のか、、。)

あわびとくれば、煮はまも。


(お品書きには、漬け込みはまぐり、と、してあった。
江戸前仕事では、煮る、のではなく、軽くボイルをしてから、
漬け込むので、これが正しい。
が、一般には、煮はま、で、ある。)

しみじみと、うまい。

おつゆ。


蜆の潮汁。

最後に、鉄火巻き。



この辺で、お勘定。
三人で、24000円。
(これを、二人で割る。)
この内容で、これは、安かろう。


楽しく食えたし、呑めた。

充実の、天神下、一心で、ある。




住所 東京都文京区湯島3-43-12
電話 03-3835-4922

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さて、明日の鮨は、どこか?



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