断腸亭料理日記2010

蕪の味噌汁 その1

■ご愛読感謝!■


数え間違いも多々あるのは承知しているが、

断腸亭料理日記も、今号で1500となった。

(メルマガで号数を振っているので、わかる、のではある。)

ご愛読いただいている皆様に感謝したい。

この日記は、振り返ると、

98年、私が名古屋転勤中から書き始めた、
のであるが、東京に戻り2000年、一度中断。
その後、2004年4月からから再開。

ここから、内容は皆同じだが、Webページと、はてなのブログ版
そして、まぐまぐ!のメルマガ版と三つの媒体で配信を始め、

6年と2か月、今日で1500号になった。

サラリーマンの仕事をしながら、週5日、5回分を
書いているわけであるが、よくまあ、我ながら続けているものだ
と、は、思う。人にもよくそういわれる。

よく続けられるね、と、いわれると、決めていることだから、と、
答えることにしている。

実際に、この一言に、尽きる。
時間的にキツイ、ことは当然のこと。
いや、むしろ、仕事とは別の、やらねばならぬこと、が、
あるというのは、私自身の精神衛生上も役に立っていると
思っている。だから続けられる、のかもしれない。
今のところ、やめる理由もないし、
こうなったら、続けられるところまで、
続けていこう、と考えている。

最後に。

毎度、推敲もそこそこに、配信。
誤字脱字、誤謬その他もろもろの不備が
多数あることは、承知はしている。
お読みいただいている方々から、よく間違いの指摘をいただく。
まあ、反響がある、というのは、

ありがたいこと、だと思うべきであろう。
しかし、そうそう、私も“できた”人間ではない。
仕事から帰り、誤字指摘のメールなど届いていれば、
「知ってるよ、変換ミスだよ!」と、まあ、逆切れ、する
こともある。

、、愚痴はともかく。

そんなこんな。
どうか、皆様には、ご寛容に、
末永く、おつき合いいただければ、幸いである。

断腸亭錠志


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6月6日(日)夜

(前号より一日戻る、先週の日曜日。)
毎週のことであるが、日曜日夕方は、CSスカパーの
時代劇専門チャンネルを視(み)る。

今は、昼すぎから、『梅安』の小林桂樹版、
5時から中村吉右衛門版『鬼平』、
6時から、藤田まこと版の『剣客』。
そして『剣客』が終わると、短い番組だが、剣客惣菜、
というものをやっている。

題名で想像ができようが『剣客』に出てくる料理を
再現するもの。ナレーションは、おはる、の、
小林綾子氏。料理をするのは、かの、近藤文雄氏。
内容は、蕪の味噌汁。

『剣客商売包丁ごよみ』によれば、蕪の味噌汁が登場するのは、
数か所あるが、番組でも取り上げていたのは、
『剣客』の第二巻「辻斬り」の「悪い虫」に出てくるもの。
後々、秋山ファミリーになる、深川で鰻の辻売りをしている、
又六、登場の回、で、ある。

又六がならず者の兄にタカられ、
立ち向かうために、大治郎に剣術を教えてくれ、と、
橋場の道場まで、早朝、訪ねてくる場面。
大治郎は、とにもかくにも朝飯を食べよう、と、又六を誘う。
大治郎はその頃はまだ一人者。近くの百姓の女房が朝飯の
仕度をしてくれている、という設定。
蕪の味噌汁の他には、里芋の煮物と大根の漬物。
まあ、そうとうに、飾り気のない、朝飯、である。
蕪の味噌汁、なんというものを、高名な近藤先生が作る、
というのは、いささか蕪の味噌汁の役不足、ではあろう。

根本的に、プロの料理と、庶民の料理は違っている。
こういうものこそ、飾り気のないのが、よいように思う。

手をかけすぎてはいけないものもある。
ミシュラン星付きのプロのレシピが必ずしも必要ではない。
こうした番組の場合、むずかしいもの、ではある。

まさかに、番組の中で、ご家庭でいつも作っている
蕪の味噌汁でよい、ともいえなかろう。

とにもかくにも、蕪の味噌汁、うまいもの。
視ていて、蕪の味噌汁が、無性に食べたくなった、のである。
蕪というものの旬は冬かと思っていたが、

調べてみると、今は、冬と初夏の2回あるようである。
(金町小蕪は、明治期に葛飾の金町で品種改良され、
4月にも収穫できるようになったともの、という。)

番組を視終わって、ちょうど買い物に出ていた
内儀(かみ)さんに連絡を取り、蕪を買ってくるように
頼む。



ちょっと、長くなるので、今日はここまで。

つづきはまた明日。





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