断腸亭料理日記2010

駒形・うなぎ・前川

3月14日(日)第二食

さて、さて。

ここに、あまり詳しいことは、書かない方が
よいようには思うのだが、例のNHK文化センターの講座のこと。

募集開始から、一週間程度で、すでに満席になっており、
事前の感触としては、そうとうよさそうで、驚いている。

この準備を少し前からしている。

NHK文化センターからの依頼内容は、
池波先生にまつわる東京下町の、町歩きと、
縁(ゆかり)の飲食店で食事をする、というもの。

安からぬ受講費用だが、私には初めての経験で、申し込まれた方々に
果たしてご満足をいただけるようなことになるのかどうか、
不安ではあるが、むろんこと、ベストを尽くそうと
考えてはいる。

そこで、4月の第一回。

これは、当初、出しておいた予定からは変更。
オリエンテーションを兼ねて、拙亭近所でもある、
西浅草の台東区の図書館内の池波正太郎記念文庫、先生が少年期を
すごされた、現在の元浅草付近を歩こうか、
と、考えた。

この界隈を歩くとなると、浅草の店。
で、うなぎの前川、と、いうことになったのである。

前川には、電話ではなく直接出向いて
予約をしよう、と、考えた。

どうせ、いくのなら、食べよう。
内儀(かみ)さんも食べる、というので、
昼時をすぎた13時頃、出る。

想定しているコースを少し頭に置きながら、
駒形まで、歩く。

天気はいい。
だいぶ暖かくなったが、今日は、平年並みというところか、
セーターにウインドブレーカーを着て、ちょうどよいくらい。

蔵前通り(現江戸通り)を渡り、川沿いの細い路地へ入り
前川。

この時間であれば、特段の問題もない。
三階へ通される。

考えてみれば、ここに昼間、きたことはなかった。

ここの三階の座敷は、隅田川の堤防より上で、
川面を見下ろす位置になる。

むろん、昔の堤防も、対岸の首都高もなかった頃の眺めとは、
雲泥の差、で、はあろうが、駒形橋が見え、押上の新東京タワー、
東京スカイツリーがよい位置に見える。


浅草に住んでいても、どこからでも見える、
と、いうわけではなく、実のところ、まじまじと
近所で見るのは、初めてかもしれぬ。

しかし、実は、市谷にあるオフィスからは、見えるので
どのくらいの高さまでできているのかは
毎日見えてはいた、のではある。

現在で300mを少し超えていると聞いている。
現東京タワーが333mであるから、もう大差ない
高さにまでなっている。
市谷から見ても、浅草からみても既にそうとうに
大きい。
完成すると、634mで世界一を目指すようである。
あと、この倍の大きさになると想像すると、たいへんなものである。
ニョキッとして、ちょっと、気持ちわるいくらい、ではなかろうか。

ともあれ。

昼なので、内儀さんとともに軽くビールを一本。

そして、うな重。


食べて、女将さんにきちんと訳を話し、
来月予約もする。

昼の同じような時間。
天気さえよければ、建設中のスカイツリーと
春の隅田川のよい眺めは見ていただけるであろう。

心配であるが、楽しみ、では、ある。



前川



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