断腸亭料理日記2011

池波正太郎と下町歩き・

八丁堀・その7

銀座洋食・みかわや

5月の『講座』。
ゴール地点は、銀座の洋食、みかわや。


八丁堀から、日比谷線に乗って、銀座。

降りて、地上に上がり、三越の裏。

いつであろうか、三越の裏の再開発が完成したのは。

昨年の秋であったか。

洋食のみかわやは、この三越の再開発と同時に
2年ほど休み、同じ場所に新装開店した。

この店は、先日、内儀(かみ)さんとともに
下見をしに来た時にも、書いた。



「(映画の試写会が)終わって[みかわや]へ行く。

ポーク・カツレツ、御飯、サラダ。前から考えていたのだが、

この店のポーク・カツレツは、ロースの脂(あぶら)が

たっぷりついていて、むかしの洋食屋のそれを

略(ほぼ)再現している。」

(『池波正太郎の銀座日記』[全]新潮文庫)



と、いうことで、銀座では資生堂パーラー、
煉瓦亭と並んで、池波先生愛用の洋食やの一つ。

であるのだが、ここのホームページによれば、
洋食やとして、この場所に開業したのは、
戦後のことらしい。

池波先生が「むかしの洋食屋のそれを略再現している。」
と、いうのは、そういうことかもしれない。

もともとのこの店は、ここではなく、和光の隣、
というから、木村屋のあたりに、明治から食料品店として
あったらしい。

経営は、戦後変わり、横浜のホテルニューグランドで
修行をした先代の社長がこの場所に、店を開いた、
ということである。

その頃から、あの、再開発前の蔦のからまる
洋館であったのかどうかは詳らかではないが、
煉瓦亭や資生堂パーラーよりは、若いが、
それでも、もう、銀座の立派な老舗洋食や、と、
いって、問題はなかろう。

晴海通りから左に入ると、以前の三越裏、ではなく、
道はあるが、三越の店舗内といった趣(おもむき)。

実際には、みかわやは、三越のビルの中、なのだが、
テナントではなく、玄関も別。
向かって、一番左にある。

皆さんを引き連れて、店に到着。

名乗ると、案内されたのは、入ってすぐ左の部屋。

ここの部屋は、ドアはないが、一応区切られた空間。
この部分、二列に分かれるが、貸切。

日差しが強い中を歩いてきたので、皆さん喉が渇かれているのであろう、
ビールを頼まれている。

メニューはむろん、池波先生のポークカツレツ。

先日、下見をしているので、味もむろん、問題はないはず。

5000円のミニコースのようなものにしてもらって、
スープとデザート、コーヒーがつく。


スープはポタージュ。


カツレツ。

カツレツ、とんかつのうまさは、肉、ではむろんあるのだが、
それよりなにより、先生が書かれている通り、
この、ロース肉の、脂身。

ロースだが、脂を取ってしまっている店もあるが、
これが、うまい、のである。

マスタードを塗って食べれば、もう、なにもいうことがない。

そして、ここは、とても上品で、繊細な衣。
やはり、これはとんかつではなく、カツレツであることを
さりげなく、だが、明瞭に表明している。

うまい、うまい。



デザートも見た目にも上品。

ご馳走様でした。

皆様、おたのしみいただけた、で、あろうか。

また、来月を、おたのしみに。




みかわや


中央区銀座4-7-12
03-3561-2006







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