断腸亭料理日記2012

いかのえんぺらの焼きそば

6月16日(土)第一食

さて、土曜日。

先週の鳥越祭も終わり。

次のこの浅草界隈の行事といえば、
あまり知られていないが、観音裏の浅間神社こと
お富士さんの、植木市が、6月の30日と7月の1日。

そのあとは、ご存知、入谷鬼子母神の朝顔市。
これは七夕。7月、6、7、8日。

続いて9日、10日が、観音様のほうずき市。

ほうずき市というのは、実は縁日のおまけ、で、
浅草寺の四万六千日(しまんろくせんにち)、と、いう日
なのである。

正確には10日がその日なのだが、
この日にお参りをすると、四万六千日分
お参りしたことになる、という、有難い日。

落語に『船徳』というのがあるが、
この頭に、先代文楽師は

「四万六千日。お暑い盛りでございます。」

といっていた。
これはまあ、むろん、旧暦のことで、
今はまだ10日では、梅雨は終わっていない。

私など、近所に住みながら、あまり普段きちんと
お参りしていない。今年は、ほうずき市をひやかしがてら、
観音様にお参りしてみようか。よいことがあるかもしれない。

さて、ほうずき市のあとは、やっと梅雨が明け、
子供が夏休みに入り、隅田川の花火大会。

浅草界隈はたのしみな季節、で、ある。

さて。

第1食。

なにを食べようかと、冷蔵庫をあけてみると、
焼きそばがあった。

焼きそばは、マルちゃんの、チルドの3食ソース焼きそば。
その余りの1食。

ソース焼きそばでよいか。

と、思ったのだが、ちょっと思い直した。

さほど、手間はかからぬ。
焦げ目をつけた中華の焼きそばにしようか。

冷凍庫にいかの下足が凍っている。
野菜は、内儀(かみ)さんが買った
モロッコインゲン。

モロッコインゲンは、ご存知ではあろう、
最近出回りだした平べったくて、比較的長い
インゲン。
あとは、長ねぎでも入れればよいだろう。

いか下足は冷凍庫から出して冷水解凍。
いかは、冷水ですぐに溶ける。

出してみると、下足だけでなく、エンペラも
一緒のパックであった。
使うのはエンペラだけでよさそうだ。

インゲンは斜めに細く切る。
長ねぎも同様。

焼きそばの麺。
これは、レンジで袋ごと1分ほど温めて
柔らかくする。

ほぐして広げる。

中華鍋を煙が出るまで熱し、油をまわし、
一度捨てて、もう一度油を入れ、ここに
ほぐした麺を広げ、お玉に背で、鍋肌に押し付け
広げる。

鍋をまわしながら、強火で加熱。

段々に煙が出て、焦げ目が付く。
焦げ目が付いたら、鍋を振って、ひっくり返す。

ちょっと、崩れた。
もう一度、麺を押し付ける。

再びまわしながら、焦げ目をつける。

両面焦げ目が付いたら、終了。
皿に移しておく。

もう一度、油をまわし、火の通りにくそうな、
インゲンから入れる。

ある程度炒めて、いか、ねぎ。
火が通れば、塩胡椒。

ここに練りの中華調味料。
水を少し。

よく合わせる。
ここに麺を入れて、合わせればよいのだが、
今日は、絡みをよくするために軽い餡にしよう、
と、考えた。

水溶き片栗粉を用意し、麺を鍋に入れ合わせ、
水溶き片栗粉をまわす、、、。

ん!?。

ありゃ。

すぐに固まってしまった。

スープが少ないところに入れたせいであろう。

すぐにやめて、終了。

皿に盛り付け。


この写真の見た目、からは、わからないが、
ちょっと、スープが固まっているところが、ある。

なぜ、水溶き片栗粉を入れたかというと、
有楽町の慶楽

ここの焼きそばは味が濃く、そうとうにうまいのだが、
よくよく麺と具を見ると、微かなとろみ、が、
ついている、ように思えたから、で、あった。

とろみ、ではなく、油、だったのかもしれない。

ともあれ。

今日のものは、食べられないほどのものではないが、
うまい焼きそば、なかなか一筋縄ではいかないもの、
で、ある。






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