断腸亭料理日記2012

ラフティー

5月8日(火)夜

夜、オフィスを出て、いつものように牛込神楽坂駅に向かう
路地を歩きながら、なにを食べようか、考える。

なぜだか、思い浮かんだのは、ラフティー。
沖縄風豚の角煮、で、ある。

先月、排骨をなん回か作ったがあれも、豚バラ。

無意識下でつながっていた、のかもしれない。

大江戸線に乗って、新御徒町で降り、
ハナマサで豚バラ肉を買う。

この時間からなので、塊、ではなく、排骨リベンジ
で、使った、1.5cmくらいの厚めのスライス。


ラフティーはこの日記を見返すと、99年、私がまだ
名古屋で単身赴任をしていた頃、初めて作っている。

時間はかかるが、最初でもレシピ通りに作ると、
それなりなものができており、自分としてはそれ以来、
定番の料理として作るようになった。

数えれば、もう13年も前。
まだ、30代の中盤であった。

今年、49歳。まったくもう、いい年齢(とし)に
なったもの、で、ある。

ともあれ。

作る。

豚バラは長いので、1/4の大きさに切る。

皆さんも一度くらいは食べたことがあると
思われるが、例えば中華や和食の豚角煮と比べて
沖縄のラフティーは、ほとんど脂っこくない。

ラフティー・沖縄風豚角煮は、本来は、泡盛で茹でる。

これで驚くほど、脂っこくなく仕上がる。

泡盛でなくとも、焼酎でも同じ効果にはなる。
これも実証済み。
また焼酎も、それも麦や芋の本格焼酎でなく、
アルコールを薄めた酎ハイ用の(旧)甲類、でも可。

本当は、二時間以上かかる、のであるが、
奥の手、圧力鍋。

切った豚バラを圧力鍋に入れ、
焼酎をヒタヒタに入れ、ふたを閉じる。

スライスなのでヒタヒタに入れてもさほどの
量はいらない。

塊だと、大なべを使わなければならず、
全量を焼酎にすると、大量に必要になる。
これは、もったいないので、今までは、
半分水を入れて茹でていた。

今日は100%焼酎。

ふたをして加熱、加圧。
圧が上がったら、弱火にして5分。

5分後に消火。
あとは放置調理。

30分。

圧が下がっているのを確認して、ふたを開ける。

普通に鍋で茹でると、アルコールは
茹でている間に、むろん飛んでいくのだが、
密閉した圧力鍋なので、まだ、アルコールの
においがする。

柔らかさは、既に、OKの状態。

しょうゆ、砂糖を入れ、今度はふたを開けたまま、
軽く煮込む。
もう一度入れるので、ここでのしょうゆの量は控えめに。

10分ほど。

ここに鰹削り節を一つかみ。これは出汁。
味をみてしょうゆを足す。
ここで濃いめの甘辛にする。

もう5〜6分ほど煮込む。

圧力鍋を使っても、都合1時間弱はかかった。


ビールを抜いて、食べる。

やはり、ちゃんと時間をかけて、茹でた方が
よりうまい、のであろうが、それでも御の字。

ラフティーらしい味になっている。

ぷりぷりの脂身であるが、柔らかく、そして、
まったく脂っこくない。

うまいもん、で、ある。

圧力鍋も加圧時間が5分以内、で、あれば、
まあ、問題なく不自然な仕上がりにはならない
ようである。

それにしても、アルコールで茹でると、
脂っこくない、というのは、どういう効果、
なのであろうか。

アルコールが脂肪を分解する、のであろうか。

焼酎で茹でれば、時間はかかるが、特段のコツはなく、
誰でもできる。
一度お試しを。






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