断腸亭料理日記2013

箱根塔之澤・福住楼 その3

引き続き、箱根塔之澤の[福住楼]。

夕飯は7時に。

日本旅館である、むろん和食の会席、というのかコース料理。

刺身。


左から白身は鱸か。

まぐろ、しまあじ、平貝、うに。

煮物は風呂吹き大根。
(これはちょっと冷たかった。)

前菜。


椿の葉であろうか、雪に見立て、なかなかきれいに
盛り付けられている。

なまこ酢、鴨肉、サーモンの大根巻、手前右は生からすみを
炙ったものであろうか。

鍋。


魚なのだが、なんであろうか。

脂が多く、コラーゲン質。
見た目は鮟鱇のようだが、味は銀鱈のような、、、。

深海魚?と思ってお姐さんに聞いてみると、
あぶらぼうず、という。
小田原では、オシツケ、といって、珍重されている
という。

やはり、銀鱈の仲間で、そこそこ深いところに
いるらしい。

焼物。


鰤照り焼き。(訂正)

牛肉叩き。


揚げ物。


ふぐから揚げ。

煮物と飯、赤だし、香の物。


長いのは里芋、海老芋、で、あろうか。
揚げ出しのようである。

さて。

食べ終わると、番頭さんがきて、雨戸を閉めて、
部屋担当のお姐さんと二人で布団を敷いてくれる。

日本旅館であれば当たり前のサービスであるが、
次の間のストーブの前でごろごろしていても
布団が敷けてしまうのは、極楽である。

翌朝。

7時半に起きて、風呂へ。

朝飯は8時半。

この時間の男湯は、丸風呂ともう一つある岩風呂の方。

さっと温まって出る。

この間に、布団をあげて雨戸を開けて、朝飯を並べてくれる。
これも極楽。

朝の部屋の風景も、またよい。


食卓はこんな感じ。


朝の湯豆腐、と、いうのはなにより、である。

豆腐は堅めの木綿。

池波先生であれば、これで朝から一杯であろう。

鯵の干物、お新香、切り干し大根、しらす。
焼海苔、玉子焼き、蒲鉾、わさび漬け、きゃらぶき、味噌汁。

飯茶碗も小さいものだが、うまいので
おかずも全部平らげ、三杯も食べてしまった。


部屋の硝子越し、冬枯れの木々の間から
早川の対岸に見えるのが[環翠楼]。

ここから、肝心の年賀状書き。

だが、昼間の日本旅館というのはよいものである。

皆、朝飯を食べると、勘定をして出て行ってしまう。

静か。

この美しい数寄屋造りの建物を独り占めしている
ような気がしてくる。

やはりこの[福住楼]を満喫するのであれば
二泊、それも昼も、宿にいたい。

年賀状にある程度の目途をつけて、昼飯に出る。


箱根で昼飯というと、むろん選択肢はいろいろある。
蕎麦やだったり、洋食だったり様々なところにいったが、
やっぱり、安心できるところ。
宮ノ下の[富士屋ホテル]へ。

塔之澤から宮ノ下までは車で15分、20分くらいであろうか。
つづら折りの道を登る。

2時近くなので、そうそう混んでもいなかろう。

ここも登録有形文化財。


メインダイニングの「ザ・フジヤ」。


昭和5年の建築という。

高い天井。神社かお寺のよう。
日光東照宮がモデルというが、すごいものである。




つづく。





 

福住楼

 

富士屋ホテル





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