断腸亭料理日記2013

2013年 年越し その1

2013年平成25年癸巳 正月元日

あけましておめでとうございます。

本年の皆様のご多幸をお祈り申し上げます。

また、本年も相変わりませず、断腸亭料理日記に

ご贔屓賜りますよう、お願い申し上げます。

12月31日(月)〜1月1日(火)

と、いうことで、年が明けて、平成25年。
皆様にはどんな正月をおすごしであろうか。

今年は、癸巳、みずのとみ。
音読みすると、キシ。

前にもやったような気がするが、癸巳という年は過去
どんな年だったのか。

ご存知のように、今年は巳年だが、これに癸が付く年。
これは十干十二支といって、いわゆる十二支に十の干
すなわち、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸を
順番に付けたもので、昔の年の表記で、60年で一回りする。

例えば、壬申の乱、戊申戦争など、歴史的事件にもつけられる。

五行、陰陽など占いの世界ではなんらか意味があるのだと思われるが、
癸巳=キシの変、というのはあまり聞いたことがない。

60年周期の過去、なにがあったのか、ちょっとだけ追ってみた。

まずは、一つ前の癸巳の年。
1953年、昭和28年。
戦後、すぐ。

最も大きなできごとは、朝鮮戦争休戦。
まあ、これはよいニュースであろう。

これ以外は、たいした事件はないよう。

あるといえば、昨夜からのTVでもやっているが、
今年はNHK、民放の放送開始、60年。
この年、TVが始まった年。

占領下ではあるが、復興と明るい未来が形になり始めた頃
なのかもしれない。

さて。

その前の癸巳の年。

1893年、明治26年。

日清戦争が翌年からで、戦争突入へのカウントダウンの
年、なのであろう。
首相は伊藤博文。
朝鮮をめぐる日清の対立激化、という頃。

が、世相的にはたいした事件はない。

川越大火、八王子大火、あるいは、大分県の台風による水害。

大きな事件といえば、こんなところであろうか。
庶民生活は、おおかたは平穏なのか。

ちょっと変わったところでは、
うなぎの、つきじ宮川本廛が創業。

その前。

もう、江戸時代。
1833年、天保3年〜4年。

将軍は11代家斉。

大きな出来事は、この年から始まった、天保の飢饉。

発端は、東北地方に始まった、洪水冷害。
やがてこれが日本海側から、全国へ広がっていく。

天保の飢饉はこの後、天保8年頃まで続いており、
その後、大塩平八郎の乱など、徳川幕府の屋台骨が崩れていく
原因ともいえるようなことになる。

さらにその前も見ようか。

1773年、安永2年。

将軍は10代家治。
だが、いわゆる田沼時代の初期。

特段、この年になにかあったという情報はない。
安永というそのものがあまり歴史に出てこない年号でもある。
この前の明和では、江戸大火、浅間山の噴火、この後の、
天明になるとやはり、天明の飢饉になるのだが、
そういう意味では、間にはさまった安永は比較的平穏で
あったといってもよいのかもしれない。

狂歌の大田蜀山人、南畝先生24歳。
南畝先生は19歳で『寝惚先生文集』というのを
出しているので、既にデビュー後。

むろん、60年周期を機械的にたどっているだけなので
なんら必然性はないのだが、なんとなく、平穏な年のような
感じ、では、ある。

2013年。政権が代わって、多少は期待もあるが、
せめて、地震、風水害などないよう、
平穏な年を願いたい。

正月なので、今日はこの辺で終えてもよいのだが、
ちょっとだけ、年越し書いてみる。

毎年、お節料理は買っているのだが、今年は内儀(かみ)さんの発案で
日本橋の弁松にしてみた。

ちょいと、高い。

予約をしてあったのだが、12時までに取りに行かねばならない。

毎年のことだが、大晦日は、お節と神田まつやの
年越しそば用の生そば、それから、上野広小路のうさぎやで
どら焼きを買いに出る。
今年は、日本橋から神田、上野をまわる。

着込んで、自転車で出る。

拙亭のある、元浅草から日本橋は、真っ直ぐ行けば、
そう遠くはない。

一生懸命自転車をこいで、弁松到着。30分はかからない。


場所は日本橋本町。
アステラス製薬のビルの裏あたり

弁松は、嘉永3年(1850年)創業で折詰弁当の元祖、
ということになっている。

特徴は、とにかく、濃い味。

二段重を受け取って、つぎは神田須田町のまつやへ。
中央通りを真っ直ぐに、神田駅を突き抜ければすぐ。




と、いったところで、今日はここまで。

また明日。






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