断腸亭料理日記2013
さて。
まだ、ちょい前のものだが、書いておきたいもの。
3月10日(日)夜
昼間は、初夏のような一日。
(最高気温が東京は25℃であった。)
内儀(かみ)さんの希望で今日は久しぶりに本所石原の
レストランクインベルへ行くことになった。
あまり知られていないのかもしれぬが、
知る人ぞ知る、うまい洋食、フレンチ、イタリアン的なものを
食べさせてくれる、下町のレストラン。
日曜日もやっている。
予約をしないとあぶない。
6時半に予約をしたので、6時すぎ、
内儀さんと二人で出る。
暖かったので、油断をして出たら、夕方から寒くなり、
風も強い。
本所石原というのは、最寄駅でいえば、両国なのだが
元浅草の拙亭からは都バスの『都02』系統、錦糸町行が
便利。
春日通り沿い、元浅草三丁目から乗って、三筋二丁目、
寿三丁目、蔵前駅前、厩橋を渡って、清洲橋通りを右折、本所一丁目。
さらに、蔵前橋通りを左折し、石原一丁目。
石原はイシハラではなく、イシワラという。
これはこのあたり、江戸の頃からの町名、で、ある。
下りたら通りを渡った向こう側にクインベルはある。
小さなお店。
寒い風に背中を押されるようにして、店に駆け込む。
やはり予約をしてきてよかった。
ほぼ満席。
店内はそう広くはない。
狭い厨房には、山高のコック帽をかぶった
シェフであるご主人ともう一人。
テーブルも5つ6つほど。
壁にも、ペタペタとメニューの紙が貼られている。
ちょっと明るい居酒屋のようにも見える。
寒いのだが、やっぱり瓶ビールをもらう。
ここへくると、もう頼むものは決まっている。
デミグラスソースのかかったドライカレーの
オムライスとわたりがにのパスタ。
この二品は外せない。
いつの間にか、私にとってはこの二品を食べにくる
レストランになっている。
他のものもむろん食べたことがあり、どれを食べても
はずれはなく、うまいのであるが、ここへきて、
これらを食べないで帰る選択肢は、あり得ない。
で、これに一品、オードブルのようなものを
もらおう。
まだ、季節だし牡蠣。
牡蠣のオーブン焼き。
前にも、ここで食べたことがあるように思うが、
聞いてみると、四個あるよう。
ビールを呑みながら待つと、きた。
トマト、ベーコン、チーズ、レモンなどをちょ、ちょ、っと、
のせて、軽く焼いてある。
牡蠣は半生。
文句なく、うまい。
そういえば、今シーズンは牡蠣というものをあたり食べなかった。
10月、シーズンに入った当初に、カキフライを食べたくて、
二軒ほどで頼んだのだが、まだ小さくてやってない、と
いわれて食べられなかった。
シーズン初めにこういうことがあると、
その後も、牡蠣を食べようと、思い出さなくなった
のかもしれない。
そして、デミグラスソースのドライカレーオムライス。
読んで字の通りである。
オムライスは普通、ケチャップ味のライスだが、
これがケチャップではなく、カレー味ですなわち、
ドライカレー。
これが焼いた玉子にくるまれ、ケチャップがかかり、
デミグラスソースがさらにかかっている。
オムライスのデミグラスソースかけ、というのは、
わりに、あるが、中身がドライカレー、というのは、
やはり珍しかろう。
昨日のラーメン[庄の]ではないが、味の組み合わせの妙
というのか、絶妙の組み合わせ。
こういう人がやらない味の組み合わせを作り出し絶品に仕上げる
というのは、このシャフが只者ではないという証拠のように思われる。
最後。
わたりがにのパスタ。
まあ、これは、比較的ポピュラーなメニューで
ここだけのものではないだろう。
ただ、ここのものがよいのは、この大皿にドーンと盛って
出されるこの形。
さあ、たっぷり食べてくれ、といっているよう。
むろん、うまいのは言をまたない。
腹一杯。
私の年齢でこれだけ食べてしまうのは、
あまり誉められたことではないのだが、
まあよいではないか。
ご馳走様でした。
おいしかったです。
墨田区石原1丁目25−5
03-3623-1222
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