断腸亭料理日記2014

小肌と新いかの鮨と天ぷら その2

引き続き、天ぷら。

小さいすみいか、新いかを揚げたところまで。


続けて、穴子、きす、も、どんどん揚げる。

いか以外は長めに揚げても問題はない。

きすは普通に、穴子は逆に長めに揚げた方がよい。
穴子は半生だと、生ぐさい。

揚げたてを、早く食べねば。

座って、ビールを開けて食べる。

やはり、新いか。

最高である。

歯を入れた時のプチッとした感触。
これがたまらない。

柔らかく、旨みにあふれている。

一通り、食べ終わり、もう一仕事。

かき揚げも。

お椀を用意し、ここにかき揚げ一つ分の小海老入れる。
天ぷら粉をまぶし、衣を合わせる。

衣は、玉子水とふるった天ぷら粉を合わせ、新しいものを
作っている。

プロの仕事などを見ていると、やはり揚げるたびに
必要量を作っている。
衣は置かない方がよいのだろう。

お椀に作ったたねを、一気に油に投入する。

最近は失敗することは少なくなったが、
うまく揚げられるようになるまで、そうとうに
四苦八苦した。

結局、ポイントはかき揚げ一つの量ではないかと思っている。

衣の堅さも油温も普通で問題はないと思われる。

量が多いと厚い塊になりやすく、厚い塊は火が通らない。

例えば、浅草などによくあるが、天丼が売りで大きな
かき揚げを出すところ、ああいうところは別にして、
うちの近所、三筋の[みやこし]のような、目の前で揚げたものを出す、
東京の普通の天ぷらやで、コースの最後に出てくるかき揚げは小さい。
小さい丼にちょうどのるくらいの大きさ。
あのくらいである。
これを、お椀で作れば失敗は少ないと思われる。

また、これもプロの仕事を見ていて気が付いたのだが
最初に種に天ぷら粉をからめておくこと。
これもポイントであろうと思っている。

衣がゆるめだと、飛び散って塊になりにくい。
これを防止するためである。

そして、少量作った種を一気に投入することによって
飛び散らないことを目指す。

かき揚げというのは、飛び散らせないということと
火が通らないほどの団子にしないということの、
相反する二つのことを実現しなければならないので
むずかしい、のではある。

と、ゴタクを並べたのだが、肝心のかき揚げの写真は
撮り忘れてしまった、、。

さて。

天ぷらを食べ終わり、塩をしておいた小肌。
次に、酢に入れるのだが、その前に一度酢で洗う。

酢洗いをし、もう一度、酢に漬ける。
この酢には砂糖は入れず、塩を少し。

酢に漬ける時間は、おおかた20〜30分あればよい。

塩をして水が抜けた分しか酢は入らない。
長時間漬けておいても、同じ、なのである。

ある程度酢に漬けて、あとは酢からあげて、干す。

ベランダの風通しのよいところに置いておく。

夜中、様子をみる。
よいかな。

容器に入れて、ラップをして、冷蔵庫に入れておく。

さて、翌日。

朝から、米を研いで浸水をしておく。

今日は電気炊飯器ではなく、鍋で炊く。

炊いている間に、鮨酢を用意。
ご飯一合に、酢80cc、塩を一つまみにしょうゆを1〜2滴。

炊き上がったらセオリー通りの10分弱の蒸らし時間を取って
ボールにご飯を取る。

鮨酢をドッとかけて、飯全体に行き渡らせ、杓文字で手早く
切るようにして合わせる。

これも今はほぼそれなりの酢飯ができるようになっているが、
以前は随分苦労をした。

基本、団扇などで煽がないで混ぜている。

結局、酢飯のメカニズムというのは飯の温度で、酢の水分を
飛ばすということをしているのである。
それで、飯が先に冷めてしまうと、それ以上酢が飛ばなくなる。

これをしてしまっていたのである。

水分がある程度飛べば、すぐに手を止める。

この状態でさらに混ぜると、今度は飯粒がつぶれ始めてしまう。

飯粒それぞれの表面に柔らかい糊状になっているのを
冷えて固まらせる。

おそらく、こういうことなのだろうと思っているが、
現在は、ここが課題。

今一つきれいにシャキッとした飯粒に仕上がらない。

おそらく水分が飛び切っていない。

もしかすると、この状態になってから煽ぐのがよいのか。
あるいは、今はプラスチックのボールを使っているが、
ちゃんとした木製の飯台(底の浅い桶)を使うべきなのか。

課題である。


つづく。

 


 




 


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