断腸亭料理日記2014

やりいかのアヒージョ

11月14日(金)夜

金曜日。

オフィスからの帰り道、なにを食べようか
考える。

今日は簡単に、家でなにか作って食べよう。

思い付いたのが、先日作ってみた、
アヒージョ

スペインのタパスで、にんにくを利かせた
きのこのオリーブオイル煮。

魚介類を入れても入れなくともよいのだろうが、
簡単でうまい。

きのこはマッシュルームでやってみていたが、
しめじでもなんでもよいのであろう。

また、味付けはアンチョビを入れたが塩だけでも
よいようで、これも簡単。

酒の肴にちょうどよい。

「にんにく+オリーブオイル+きのこ」
だけ、なのであるがこれがこんなにもうまいものである、
というのには、あらためて驚いた。

先週、アメ横で買った、やりいかが大量に
冷凍庫に凍っている。

一度ボイルをしてあるものだが、
やりいかというのは、火を通しても
堅くなりにくい、というのが後でわかった。

アヒージョにも入れてみようか。

帰り道、ハナマサでマッシュルームと
ぶなしめじを買う。

両方入れてしまおうということである。
量も増えるし、よい。

それから、パンも。

フランスパン(バケット)をひたして食べると、
これがまた、うまい。

帰宅。

作る。

マッシュルームは軸を切る。
切るが、捨てるのはもったいないので、
半分に切って使う。

ぶなしめじはそのまま。

にんにくは2〜3片、スライス。

アンチョビは5〜6切れ、細かく切る。

やりいかは、水で解凍。

魚や肉は、流水では解凍に時間がかかるが、
なぜか海老やいかは簡単に解凍される。不思議である。

前回は土鍋で作ったが、量が多いので
今日はフライパン。

フライパンにやりいか以外の材料全部を入れて、
オリーブオイルを入れる。
オリーブオイルの量はヒタヒタよりも少ないくらい。

強火で煮て、きのこに火が通ってきたのを
タイミングにやりいかも入れる。

一応、やりいかは煮すぎないように、
という配慮である。

白胡椒を振って、味見。

ちょっと塩気が少ない。

アンチョビを足し、もう少し煮る。

いいかな。

やはり先週買った、パセリが残っているので
みじん切りにしてふる。
(パセリというのは、100円でも大量にあって、困る。
使うものがそうそうないのである。)

盛り付け。

バケットは切ってトースト。


やはり、やりいかも、アヒージョには合う。

きのこは、ぶなしめじもわるくはないが、
やっぱり味の強いマッシュルームの方が、
うまい。

まったくもって、いくらでも食べられる。

まったくシンプルであるがこんなにもうまいのは、
どういうことであろうか。

きのこの旨味を味わうということであろうか。
いや、むろん、そこにオリーブオイルとにんにくが
加わらねば成立はしない。

逆に、オリーブオイルとにんにく、か。

これはパスタにすると、ペペロンチーノ、
ということになるのか。
この二つがあれば、むろん塩味が必要だが、
料理として成立する、ということか。

オリーブオイルとにんにくの組み合わせは、
イタリア、スペインなどあのあたりの料理、
あるいは味の、基本中の基本ということであろう。

ただ、きのこを食べる料理ではないよう思えるのが
不思議、で、ある。

日本だと、きのこを焼いてしょうゆだけをかける
という食べ方がむろんあり、例えば、松茸
などでは最もうまい食い方ではないかと思う。

これは、むろん松茸を食べる、というもの。

なにが違うのか。

そうだ。

アヒージョというのは、にんにく、きのこの
旨味が溶けだした、ソースとしての
オリーブオイルを味わう料理と考えると
わかりやすい。

パンをひたして食べるのもそういうことか。

うまい、というのはわかるのだが、
ソース文化ではない日本人には、ちょっと
わかりずらいことかもしれぬ。






 


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