断腸亭料理日記2014

おこぜの揚げ出し、煮たらこ

9月17日(水)夜

今日は名古屋出張で早めに帰れたので、
御徒町の[吉池]に寄ってみる。

秋になってきたので魚の顔ぶれも日々変わってくる。

目玉はやはり秋刀魚。
一本100円程度のものもある。

見てまわって、目に付いたのは、おこぜ。

[吉池]でもちょっと珍しいのではなかろうか。
一匹さばいたものが、¥180。

おこぜといえばから揚げ、で、ある。

さばいていないものはとてもではないが、
ちゃんとさばいてあるものであれば、問題ない。
こういうちょっと変わったものがあると、つい買ってみたくなる。

4匹。

それから、、、、。

目立ったのは、鱈(たら)。
鱈というのは冬の魚であるが、もうそんな季節か。

魚もさることながら、玉子(真子・まこ)、白子も出ている。

鱈の子は、たらこ、だと思うと大間違いで、
我々がたらこと呼んで、明太子になったりしているのは
スケソウダラの子で商売人は助子(スケコ)、と、呼んでいる。

で、今日のは、本当の鱈(マダラ)の子。
これは1パック。

おこぜはから揚げだが、ただのから揚げではつまらない。
揚げたものを出汁で食べる、揚げ出しにしようか。

揚げ出しなら、ししとうなんぞも一緒に揚げよう。
八百屋に寄って、購入。

帰宅。
開けてみる。

おこぜ。


たらこ。


マダラの子はちょっと皮が黒っぽい。(218円は安い!)

揚げ出し用の出汁を取る。

この前、高野豆腐を煮た時に、昆布をたくさん入れた
濃い出汁を取ってうまかったので今日もやってみよう。

水を張り、鍋に入る大きさで4枚ほど入れて置く。

おこぜの一匹はこんな感じ。

これ、さばくのは難しそうである。
背びれに毒があり、これをまず切って、
背中から中骨の両側から開いて、さらに、
中骨の下にも包丁が入っている。

調べてみると中骨だけ切り離して、別に骨だけを揚げたり
するようである。

切り離してみようかと思ったのだが、
なんだか台無しにしそうなので、やめる。

塩を振っておく。

昆布を浸した出汁の方、時間もないので、加熱。
沸騰直前で止めて、しばらく置く。

10分ほど置いて、引き上げ、引き上げた昆布は
例によって佃煮にするが、一口に切って、酢としょうゆで煮る。
同時進行。

出汁の方はもう一度煮立て、鰹削り節をたっぷり入れて
2〜3分置いて火を止めておく。

たらこ。

きれいに洗って、腹に一すじ、包丁目を入れる。

鍋に入れ、酒、しょうゆ、みりん、水も少し。
たらこを入れ、煮立てる。
熱が入ると、包丁目からたらこは花のように開く。

アルミホイルで落としぶたをして、6〜7分。
濃い味にしてあるので、火が通ったら、OK。
火を止めておく。

さて。

おこぜのから揚げ。

揚げ鍋に油を用意。
予熱をしておく。

全体にくまなく小麦粉をふる。

やはり二度揚げにするのがセオリーのよう。
最初は低温。
一回に二匹ずつ。

一分程度、かな。

全部あげて、高温にし、
もう一度。


おこぜというのは、意外に柔らかく、骨から頭が取れて
しまいそうになる。
気を付けながら揚げる。

狐色まで。

ししとうも軽く衣をつけて、引き続いて揚げてしまう。

出汁の方。

鰹削り節を濾して、味付けは酒と関西風に薄口しょうゆ。
味見。

呑むわけではないので、多少濃いめ。
OK。

盛り付け。


 


おこぜ。

プリッとした白身が、格別。

が。

う〜ん、、、骨まで食べられるかと思ったら、ちょいと、堅い。
ちょっと揚げ時間が足りなかったか。

たらこの方は、上々。

助子よりも小粒なので、食感はちょっとねっとり。

これもまた、うまい。

今日は、ちょいとした小料理屋のようである。



 

 


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