断腸亭料理日記2015

新御徒町・焼肉もとやま

7月12日(日)夜

引き続き、今日も暑い。

梅雨明け宣言はまだだが、もうほぼ夏、で、ある。

暑くなるともう一つ食べたくなるもの。

焼肉、であろう。

近所で新しい店はないかと調べてみると、
一つ、私の知らないところが見つかった。

私の住んでいる、上野、御徒町、浅草界隈は焼肉やが多いが
特に御徒町というのはキムチ横丁なんという名前がついた
焼肉やだけでなく、韓国朝鮮の食材を扱う店もあるところもあるほど。

最近話題?。[もとやま]というところ。
ただ、別段新しいということではなく、1975年創業というので
もう40年にもなる。

場所は、佐竹商店街の南端の近く。
最寄とすれば、やはり新御徒町駅になろう。

前はなん度も通っており、確かにそんな店があったと思うが
特に目立つような感じでもなかった。

日曜もやっている。
いや、年中無休。

ちょっと早めの5時にTELで予約を入れておく。

雪駄を突っ掛けて、内儀(かみ)さんと徒歩で出る。
歩いて、10分ほど。

ドアを開けると、5時開店なので、さすがに一番乗り。

中はごく普通の焼肉や。
手前がテーブル席で、奥に座敷もあるよう。

案内されたテーブルに座る。

壁には、TVの取材の模様が張られており、なるほど。

また、その隣には「今日の希少部位」
などが書かれている。

「希少部位」!。ほう、なるほど、なるほど。

最近は、焼肉マニアというのであろうか、
ちょっとオタクが入っているような人々がいる
やに聞いているが、どうもそんな人が追いかけるような
ところなのか。

私自身は、焼肉はむろんきらいではないが、
なにはなくとも、焼肉、というほどではない。
ごく普通に、たまに食べる、程度であろう。

ビールをもらって、注文は、ナムルと塩キャベツ。
それから、書かれている「今日の希少部位三点盛」というもの、
ホルモン。一先ずこれで。

ナムルとキャベツ。


三点盛。


ざぶとん、みすじ、さんかく。

左がざぶとん、手前の細長いのが、みすじ、
奥がさんかく、であったか。

どれも見事な霜降り。

素人にはどれがどれやら、よくわからぬ。

ざぶとんを焼いてみる。

本わさびが用意されており、塩わさび、あるいはわさびしょうゆで
といわれたので、わさびじょうゆで食べてみる。

微妙なことはよくわからぬが、極上の霜降り肉で、
うまいことは間違いない。

ざぶとん、みすじ、さんかくはどれも、肩のようである。
それぞれが、どうも肩の筋肉の一つということ。
うまみが濃く、ゼラチン質が多い。

なるほど。
マニアの方はこういう微妙なところを愉しむということか。
これはやはり食べ慣れないとわかるまい。

ホルモン。


これはシマチョウ。
塩であるが、胡麻油で食べる。

もう一つ追加でレバー。


これはたれ。

ここはどれも一皿の量が少なめ。
この年齢になると、少量でよいからうまいものを、
なのだが、このくらいでちょうどよい。

最後にカルビクッパ。


これもシェア。

唐辛子の辛みは強いが、スープに甘さもある。

韓国朝鮮料理には、こういう辛いが甘味を立てた料理が少なからずあって
日本人の味覚にはちょっと馴染みにくいようにも思うのだが、
これがどうも後を引くうまさ、で、ある。

つゆを全部飲み干したくなった。

最初の希少部位の珍しさもさることながら、他の焼肉についても
素材自体のよさはもちろん、味付け、がかなりのレベルなのではなかろうか。

焼肉やというのは世の中にそれこそ星の数ほどあって、
肉自体の品質やグレードはよく話題になるが、味付けはあまり
いわれないように思う。しかし、微妙なものなのであろうが、やはり
店によって違いがある。

なにが違うのか、と聞かれてもうまく説明ができないのだが、
直感的に、ここはかなり繊細な神経を使って味が設計されているように
思うのである。

うまかった、大収穫。

会計は二人でトータル8000円くらいであったか。
一般の焼肉やと比べてもびっくりするようなものではなかろう。

さすが、話題だけのことはある。

私などうまい肉はちょっとだけ食べられればよい。

近所によい店をみつけた。

 

 

 

焼肉もとやま


 


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