断腸亭料理日記2015

人形町・ピッツア ダ バッボ

11月15日(日)夜

昨日のTBS「チューボーですよ!」は、ピッツアであった。

ピッツアは好きだが、自作をしようとは思わない。

にぎりの鮨も最近は自作するようになったので、
セラミック板の入ったピザ用の焼窯(タンドリーチキンを
焼くのに使っているもの。)もあり、そのうち自作を
しようと考え始めるかもしれない。

なぜ自作を考えないのかといえば、難しそうだからである。

生地を練って玉にし、上に放り上げたり、回したりして、伸ばす。
芸術的な、職人仕事である。

中華の点心の皮は自作するが、あれも形よく
丸くするのは、至難。やっぱり職人仕事。
なん年も作っているが、いまだに不格好なものしかできない。

ピッツアの場合はきれいな円形でなくとも
よいようだが、そうはいっても限度があろう、と。

また、生地ものは、堅さ、柔らかさ、コネ具合が
重要なポイントであろう。
うどんなどでもそうだが、気温や湿度で微妙に違っていて、
こちらの方は、今はパン焼き器のコネ機能の利用で
ごまかしているが、やはりハードルは高い。

まあ、結局私はそこまでピッツアのフリークではない、
ということはある。

やっぱり、食べたくなれば外へ行こう、で、ある。

と、いうことで、少し前に開拓した、人形町の[ダ・バッボ]

ピッツアもうまいのだが、居心地もよく
他の料理もよかった。
そして、日曜やっているのがなによりよい。

18時からなので、18時に予約。

またまた、面倒なので、タクシーに乗ってしまう。

と、10分前に着いてしまった。
拙亭のある元浅草からは3kmほどである。

ちょっと、界隈をブラブラ。
[今半」のコロッケ売場やら、人形町の裏通り。

表通りはほとんどなくなってしまったが、裏はまだ、
かろうじて、ポツポツと戦前に建てられた木造建築が残っている。
人形町は都内でも珍しい戦災で焼けなかった街の一つなのである。
その上このあたりは当時は花街で、元料亭なのか珍しい木造三階建て
なんという家も見られたのである。

18時、店前に戻ってくる。

開店と同時に、名前をいって店内へ。

店奥の二人掛けのテーブル。
最初にきた時と奇しくも同じテーブル。

前菜とピッツアでよいだろう。

ビールをもらって、前菜はトリッパの煮込みと、
オリーブとピクルスの盛り合わせ。

ビールとパン。




お通しはバルサミコを散らした、柿に生ハム、。
お洒落で気が利いている。

オリーブとピクルス。


(逆光なので内儀さんに撮らせたら、手ブレ、、だが、
妙な効果が出てしまった。)

オリーブもピクルスもなかなかうまい。
なにか発酵が進んでいるようで、ちょっと日本の漬物、
それも古漬けのようで、乙な味。

トリッパ煮込み。


ひよこ豆を一緒に煮込んでいる。
柔らかくくさみもなくよいあじ。

やはり、ピッツア以外もちゃんとしている。

白のスパークリングワイン、スプマンテのグラスにかえる。

ピッツアはトマトにモッツァレッラ、アンチョビのナポレターナと
おすすめメニューにあった、トマトなしゴルゴンゾーラと紅玉りんご
というちょっと珍しいものを頼んでみた。

ナポレターナ。


焼け具合、こげ具合、見た目にも、美しい。
焼け具合、こげ具合に加えて、生地の薄さ、ほのかな薪の香り、
むろん食べても、うまい。

ゴルゴンゾーラ。


これはびっくり。
お好みで、と、ハチミツが添えられている(左下)。

そのままだとゴルゴンゾーラのにおいが強いが、
ハチミツをかけると不思議とまろやかになって、うまい。

また、ゴルゴンゾーラとリンゴを合わせるというのも、
イタリアでは定番なのか。
(調べてみたらどうもそのよう。フレンチなのか、
ブルーチーズとりんごも合わせるようである。)
私は初体験であるが、おもしろい。

デザートピッツア、ドルチェ・ピッツァ、か。
知っている方は、なにを今さら、で、あろうが。
なるほど。
こういうジャンルもあるのか。

うまかった、うまかった。
ご馳走様でした。
腹一杯。

ピッツアというのは、うまい。

石の窯に、薪で焼く。

それも短時間で、芸術的な焼け具合を作り上げる
見事な職人仕事といってよいのであろう。

モッツアレッラにトマトといった、定番のものもむろんうまいし、
なん種ものチーズ、トマト、そこに実に多種多様な具材の組み合わせ。
無限の広がり、なのであろう。

短時間の職人仕事と具材、タネの組み合わせというのは
ちょっと日本のにぎり鮨に似ていまいか。

ともあれ。こうなったら、やっぱりピッツアだけを喰いに
イタリアナポリへ行かねばなるまい。

 

ダ・バッボ



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