断腸亭料理日記2016

かんぴょう巻・さび入り その2

引き続き、かんぴょう巻。

酢飯、で、ある。

酢飯が冷めてもいけないが、酢を合わせて“切って”から
10分は置きたい。

酢飯はOK。

まずは、海苔を焼く。

一枚を袋から取り出してガスの火の上で返しながら焼く。
もともとよい海苔なので、焼かなくともよいようだが、
乾燥させてよりパリッとさせる。

次に、一枚を細巻用に切る。

細巻の場合、長手方向を縦にして横半分に切る。
これが一本分。

切るのは、鮨やなどで見ていても、巻く前に板さんが
刺身包丁で切っている。

中央に目星をつけて、真っ直ぐに切る。
刺身包丁で海苔を定規を当てずに真っ直ぐに切る、
というのは、私のような不器用者には難しい。
海苔対包丁だとカッターのように引いても切れない。
引かずに力を入れて、下へ押して切る。

ちょっと曲がってしまった。

巻簾を用意。

海苔をのせる。

手に水をして、酢飯を取って海苔の上に広げる。


酢飯はこのくらいの量でよろしいか。

海苔の形に合わせ、かつ、細巻なのでできるだけ薄くする
のがよいのであろう。これも意外に難しい。
酢飯が手につかぬように、手に水をするのだが
けっこう手につく、のである。
むろん、たっぷり水をつければくっつかないと思うのだが
そうすると酢飯に水分が多く移ってしまうのではないか、
という危惧がある、のである。

かんぴょうを一本分の長さに合わせて切り、
わさびもその上に塗る。


かんぴょうの量。

これは一本。

二本くらい入れた方がよいのか。

プロは二本分くらいは入れていたかもしれぬが
あまり入れすぎると、巻ききれずに
破裂してしまう。
一先ず一本でいこう。

巻く。

これも簡単ではない。

手前から巻簾を巻きながら、巻き込んでいく。


この状態で画面上部から画面下部へ海苔巻を押す。
(お分かりになろうか。)
プロがしている動作をなんとなく覚えていたのである。

巻けた。

ちょっと海苔が余った感じではあるが、まあこのくらいの
太さであればよろしかろう。

切る。

これも刺身包丁。
水を刃につけて軽く前後しながら、グッと押し切る。

前にも書いているが、海苔巻はなん等分に切るのかが、
問題である。

通常鮨やの海苔巻は、かっぱでも鉄火でも、6つ切り。
つまり六等分。

しかし、なぜかかんぴょう巻だけは四等分の4つ切りと
決まっている。どこの鮨やでも必ずそうである。
板さんに聞いても、そういうものであるという。
が、理由は聞いてもわからない。

最初に書いたが、おそらくかんぴょう巻が
もっとも古くからあることと関係が深かろう。


切れた。

特につぶれたりもせず、切れ終えた。
私は巻いたことがないが、太巻はもっと難しいのであろう。

海苔巻。

かんぴょう巻、さび入り。

ビールを開けて、つまむ。

ふむ、ふむ。

なかなかよいのではなかろうか。

酢飯もよい堅さ。
かんぴょうも一本でちょうどよい。
二本入れると甘すぎるか。

そしてなにより、海苔。
最初に書いたが、海苔巻、特にかんぴょう巻は
海苔の味が5〜6割り、決まってしまうのではなかろうか。
やはりよいものを使いたい。

そして、わさび。
この量であれば、ちょっと少ないようであるが、
これもこのくらいがよい。

辛い、とまでは感じない程度。
わさびの香りを含めて軽くすっと存在を意識するくらい。





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