断腸亭料理日記2016

大船・観音食堂

9月28日(水)昼

(たまにはこういうものも書いておこう。)

午後一に、大船。

昼飯を、大船駅周辺で食べることにした。

大船というのは、市町村でいえば、鎌倉市になる。
東海道線で戸塚、大船、藤沢の順。
大船からは横須賀線分かれ、鎌倉、逗子、さらに横須賀へ
向かっている。

私も、あまり土地勘があるところではない。
鎌倉市であったのも今回調べて知ったくらいである。

降りたのも初めてではなかろうか。

事前に調べて、駅前あたりでうまそうなところ。

[観音食堂]という元魚やで、魚中心の食堂兼、夜は
居酒屋というところで、開店は昭和35年。

なにやらうまそうな、においがするではないか。

大船では東海道線は南北に走っており、出口は東口と西口。
栄えているのは東口の方である。

目当ての[観音食堂]というのも東口で
出て正面の道を行って、すぐのよう。

駅に着いて、東口に出てくる。

ロータリーのようなものはなく、いきなり
細い通りがあって、商店街である。

正面の通りを行くと、情報通り、すぐ右側に
[観音食堂]はあった。

店の看板は、観音がなぜか平仮名の[かんのん]。
赤ベタ地に白抜きのコカコーラのロゴが左側に入り、
白地に明朝の太めのスミ文字で、かんのん。
なにか、昔の観光地の茶店のような感じ。
その看板は思ったほど古そうではないが、
店の建物自体はやはり年季が入っている様子。

この“観音”は、駅の西側の山の上にあって、駅からも見える
観音様のこと、なのであろう。

11時半からの営業ということなのだが、2〜3分前。
硝子戸を開けて入ってみる。

ちゃんと営業中。
既に、二人ほどお客さんが入っている。

二人とも60は越えているだろう。
一人は男性で、もう一人は女性(別々)。

お爺さんとお婆さんというほどの年ではないか。
まあ、60代か。

テーブル席と座敷。

店員は30〜40代とおぼしき女性二人。

二人の先客の後ろのテーブルに掛ける。

温かいお茶がくる。

品書きを一応見る。

刺身定食、煮魚定食、焼き魚定食、天丼、かまあげしらす丼、、、
いかにも、魚や食堂、らしい名前が並んでいる。

事前情報で、私は東丼(まぐろ)、800円也、
と決めてきていた。

お姐さんに、品書きを指して、これまぐろ丼、
というと、

東(あずま)丼ですね、と言い直されてしまった。
(なぜ、東丼?。これは謎である。)

お味噌汁が付きませんが、120円で付けますか、とのこと。
そういわれれば、断ることもあるまい。
付けてもらう。

待っている間にも、どんどんとお客さんが入る。
多くは、やっぱり年配の方が多い。

先に入っていたお父っつぁんは、チューハイであろうか、
すでに呑み始め、刺身定食、ご飯少なめ、を頼んでいる。
女性の方は、焼き鮭定食、ちょっとお時間かかります、を
頼んでいる。

きた。

切り干し大根の煮物の小鉢、お新香。

ご飯の上に海苔が敷かれ、その上にまぐろ赤身がたっぷり。

わさびはむろん、ねりわさびだが、しょうゆで溶いて、
上からたっぷりとかけまわす。

もちろんこの値段である、べら棒にとはいかないが、
十分にうまいまぐろ丼である。

しかし、この下に海苔を敷いているというのは、
まぐろ丼としては、定番ではないのではなかろうか。
上からパラパラ、ではなく、下にたっぷり。
これがうまさのポイントのように、思われる。

ばくばくと、掻っ込む。

味噌汁は、蜆。
これがまた、なかなか、味が濃くって、うまい。

これぞ魚のめしや、という感じであろうか。

うまかった。

食べ終わり、勘定をし、ご馳走様〜と、出る。

なかなか味のある食堂である。

さて。

ご近所の方には、今さら、であろうが、
この駅前の雰囲気、ちょっと調べて、すぐに分かった。

このあたりの湘南の駅前とはちょっと雰囲気が違う。
いきなり細い通りにごちゃっとした商店街。

この通りをずっと行って、左奥に、松竹の大船撮影所が2000年まで
あったのである。(今はショッピングセンターになっているよう。)

松竹大船といえば、ご存知『男はつらいよ』寅さんを撮っていたところ。

なるほど〜。
ごちゃっとしているが、どこかあか抜けているような、、。

大船、時間があったら、ぶらついてみたい街である。

 

 

0467-45-1848
鎌倉市大船1-9-8


 



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