断腸亭料理日記2017

ポンドステーキ?

12月17日(日)夕

日曜日。

肉を焼くことにした。

先日の「窯焼きステーキ(?)」からの継続テーマ。

つまり、電車の広告でみて、かなりうまそうに見えた、
アメリカビーフを使った銀座[マルディグラ]和知シェフの
ポンドステーキ
を自作してみたいということ、で、ある。

まず、1ポンド、450g程度の米国産アンガス牛の塊肉。
これが問題なのである。
さすがに新御徒町のハナマサには売っていない。
サーロインのステーキ肉は先日のせいぜい、3cm程度の
厚み。

ネットで調べてみると、あるにはあるが、2,000円以上し
妙に高い。
あるいは、業務用途を想定してか、4〜5,000円のまとめ買い
セットのようなもの。
さすがに、そんなに買っても飽きてしまう。

が、待てよ。

一昨日、そのハナマサの牛肉売り場を見ていると、
ステーキ用のサーロインではなく、アンガス牛だが、
煮込み用と書かれた肩ロースのブロック肉があった。
重さも500g超。

これ、どうなのであろうか。

ステーキでは肩ロースは堅くて食べられないのか。
どんなものか、試しに焼いてみようかしら。
と、買ってみたのである。

和知シェフの参考書も入手しておいた。

(「銀座マルディグラ流 ビストロ肉レシピ」世界文化社)

それが、これ。


540g。

1ポンドを上回っている大きさ。

まずは、いつもはしないが、万全を期すため
レシピ通り、1時間ほど常温に置いておく。

天面、下面、各側面もすべての面に塩胡椒。

塩は少し粒の大きなもの。
胡椒は黒胡椒のパウダー。
丹念にまぶす。

油はオリーブオイル。
フライパンはテフロンのもの。

熱くなったらのせる。

シェフのレシピでは脂のある側面から、とある。
サーロインだと脂は側面だが、これは広い面。
脂を出すのが意図と判断し、その脂身のある面から焼き始める。
弱火に近い中火との指定。
時間は3分、焼き固めるとある。
写真では、こんがりと焦げ目がつく程度のよう。

レシピでは同様に各側面を焼いて、広い面。
ここでバターを投入。

広い面から焼き始めており、最初からレシピからは
離れているが、広い面→反対の広い面。

ここで、私はバターを入れてみた。


ここからフライパンを傾け、スプーンで脂をかけるアロゼになる。
火加減は、ジュクジュクと脂が泡立つくらい、とのこと。

アロゼというのは、フレンチの手法なのであろう。
和知シェフもフレンチ。
今一つ、私自身、このアロゼの効果、意図、
メカニズムが理解できていないのだがやってみる。

脂(油)をスプーンでかけるのだが、かなりの量が
なければこれは成立しない。
そして、バターは段々に蒸発していく。
途中で、再度オリーブオイルを足す。
これで、肉を立てたり、横にしたりしながら
アロゼする。

焼き上がりの目安は、金串を刺して(中側の部分が?)
少し熱めの風呂くらい、とのこと。

かなりの厚みがあるので、やはり中まで
熱が伝わるのは時間かがかかる。

また肉がきれいな直方体ではむろんないので
斜めの面なども丹念にアロゼしながら、火を入れる。

なん回か串を入れ、やっと一番厚い部分も
よい温度になってきた。

よいかな。
レシピ通り、火を止め、肉の下に菜箸を入れ休ませる。
2分。

この休ませる、ということ。
よくいわれるのだが、なんであろうか。
これも私は効果と意図がわかっていない。
シェフの参考書にも説明はされてない。
どなたか説明してくれぬであろうか。

皿にのせる。

まずは切ってみる。

ここは多少厚い部分。
この焼け具合、見た感じは、ミディアムよりも
ウェルダンに近いくらいか。

ビールを開けて、食べてみる。

ん!。

これはこれは、うまいぞ。

柔らかい。

肩ロースかつ、焼きすぎ感があるが、アンガス牛だからなのか。
十分にうまい。

ステーキ肉としてなんら問題はない。

うまい、うまいと食べていると、、、。

そう。

肉の下に赤いドリップが出てきている。
いつも、これが気になるのである。
プロの焼いたステーキは、こんなことはない
と、思うのである。

肩ロースでもアンガス牛のアメリカンビーフ、
うまいステーキは焼けた。

よし、もう少しやってみるか。






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