断腸亭料理日記2017

ピエンロー

1月27日(土)第一食

さて。

「ピエンロー」という鍋を
ご存知であろうか。

白菜に豚肉、春雨の鍋。

舞台美術家妹尾河童氏の著書「河童のスケッチブック 」


が元なのであろう。

この本は1986年(昭和61年)からサンデー毎日に
書かれたもの。

前から一度作ってみようと思っていた。

週中に作ろうと思って材料を買ったのだが、
作りそびれて、土曜になった。

ポイントは白菜をクタクタに煮るという。

白菜は1/4カットを買っても多すぎるので
野菜の鍋セット。

まずは干し椎茸と昆布で出汁を取る。

原作は椎茸だけのようだが、昆布も加える。
昆布は安い切り出し昆布。

白菜は、堅い白い部分だけ切り出し、
煮えやすいように、短冊に切っておく。

時間もあるので、火鉢でやろう。
炭は多めで、高火力に。
普段も火鉢を使っているが、通常は暖房用。
せいぜい、鉄瓶をのせておく程度。
この程度の火力では、お燗はできても、
鍋などを煮立たせるほどの火力にならない
のである。

出汁の鍋から液体部分だけを土鍋に移し、
切った白菜の白い部分だけを入れる。

ふたをし、これを透明になるまで煮る。

20分くらいであろうか。
白菜をトロトロにするのがこの鍋のポイントの
大きな部分だと思うのだが、時間がかかる。

白菜の白い部分が柔らかくなったら肉。

豚肉だけでもよいようだが、鶏肉も入れる。
鶏肉はもも肉。

鶏肉から先。

ここに胡麻油をたらす。

これもこの鍋のポイント。
豚肉。豚はバラのスライス。

そして、白菜の葉の部分も山盛り投入。

鍋用野菜セットなので、水菜も少し混じっている。

ある程度火が通ったら、春雨も投入。

これで春雨が柔らかくなると、

ほぼOK、で、あろう。

味付けは、鍋の方にはなし。

塩と七味を適量かける。

こういうものらしい。

ビールを開けて、食べる。

なんというのであろうか、これ。

胡麻油と春雨。
これが中華の鍋っぽい感じになっている。

なるほど。

うまい。

とろとろの白菜もよいし。
春雨もよい。

だがあまりにもシンプル。

中華の鍋というのは火鍋をはじめ、
今となっては東京でも一般的なもの、
人気のメニューになっている。

中華の鍋は春雨や胡麻油の入るものも多い。

だが、そこから今の火鍋は辛かったり種々の中華調味料、
香辛料が入り、複雑な味になっている。

今となっては、このピエンロー、
ちょっと物足りない、か。

「妹尾河童によると、チワン族の郷土料理とされる」

(ウィキペディア)

とのこと。

チワン族というのは雲南省やらの山間部の
原住民族らしい。
まあ、それで素朴、なのか。

だがまあ、ちょっと微妙ポジションかもしれぬ。





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