断腸亭料理日記2018

浅草千束・路麺・ねぎどん

6月5日(火)昼

休みを取って、通院。

まったく、年を取ると、あそこが痛い、
ここが痛いと、不自由なことである。

脚の次は、首と手。
これは数年前からあったのだが、ストレートネック
という診断をされていた。
脚の痛みが治まると、こんどはこちらが出てきてしまった。
首からだと思うのだが、右腕も痺れる。

脚の時と同じ千束の区立の台東病院。

朝イチでいって、診てもらう。
レントゲンを撮り、ストレートネック自体が問題ということはなく
やはり軽い首の骨の椎間板ヘルニアであろう、とのこと。

引っ張ったり首の体操をしたりいろいろいわれているが
痛い時にはそれはやってはいけないとのこと。
ストレートネックを直すことは考えず、とにかく
痛みや痺れを抑える、ということ。
脚(実際には腰)の時もそうであったが、
今の治療方針はそういうことらしい。

前回と同じ痛み止めと新たな痺れ止めを出してもらい
病院を出る。

この区立台東病院は、いわゆる“吉原”の隣。
以前は水道尻といわれていたところにある。


この前の通りは左に行くと、吉原大門へ。
その昔、吉原のことを通称ナカといわれていたが、
これは大門の手前までが仲之町であったのに由来している。
つまり、この通りの名前が仲ノ町通りということになる。
今は、病院の前はクランクのような格好で道があるが、その昔は
吉原は堀(おはぐろドブなどと呼ばれていたが)で四方を
囲まれていたので大門からこの手前までの行き止まりで
あったわけである。

ともあれ。

行きはタクシーできたが、帰りはTXの六区の浅草駅まで
歩こうか。

右に出ると、左側に吉原弁天。
関東大震災で亡くなった吉原の人々の慰霊のために
建てられている。

ゆるいS字の通りで、国際通りに出る。
この信号は五差路。
千束五差路。

ん!。

ここまできたら、久しぶりに[ねぎどん]に
寄って行こうか。

もう10年以上前であろうか。
毎週のように通っていた、路麺。
独立系(個人営業)の立ち喰いそばや。

もともとはここは、製麺所の兼業であった。

そばは生そば茹で立て。
天ぷらはは注文が入ってから、揚げる。

まさに、奇跡のような路麺なのである。

店の前まできてみる。

11時すぎ。

以前と同じ、黄緑の暖簾がかかっている。
よかったやっている。

開いている、というよりはまだ営業を
してくれているという思いである。

[ねぎどん]というのは、おもしろい名前である。
ご店主のお名前にちなんでいると聞いたことがあった。

カウンターだけだが、店内はちょっと広い。
半端は時刻だからか、先客は一人。

先に、券売機。

以前通っていた頃のもの。
この時期は、冷やし。

おろしに桜海老天。

これであった。

券売機ではおろしそばに、単品で桜海老天。

干し桜海老のかき揚げであるが、路麺でも
あまり見ないものである。

カウンターに掛ける。

食券を出し、冷やしで、という。
お姐さんが、おろしには、天かすが入りますが
どうします?と聞く、、
そうであったか、、、ちょっと考えていると、
少し入れますか、とのこと。
お願いします。

壁に張られた、品書き。

意外に数は多い。昔とあまり変わっていないか。

他にお客もなく、もの数分で出てきた。

おろしそばと、桜海老天。

そばの方はぶっかけ。

私にしては珍しいのだが、そばの香りに気が付く。
よい香り。

藪だったり、老舗系ではあまり意識しないのに、
なぜであろうか。
とにもかくにも、うまそう。

そばの方はおろしも含めて、かき混ぜて、
たぐる。

桜海老天はくずしながら、そばに入れて、
食べる。

天ぷらが多いので、もう少しつゆが欲しくなったりするが
まあ、よい。

相かわらず、うまかった。

ご馳走様です。

千束[ねぎどん]たまにはこなければ。




03-3873-9770
台東区千束1-17-9





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