断腸亭料理日記2018

鳥越祭2018 その4

6月10日(日)

日曜日の鳥越祭。

天狗様の猿田彦。行列と神様の道案内である。


肝心の御本社神輿も近付いてきた。


永住の担ぎ手の取り巻き、というのか。
ちょっとコワイ感じの方も混じる。
一般に各町の担ぎ手は、住人の町会員だけでは
足りずに、神輿サークルに協力を仰ぐ。また、
鳥越以外から個人的な知り合い、つてをたどって担ぎにくる
人がたくさんいるがそれらを受け入れている。
こういう神輿フリークは仲間達で作った半纏を
着ていたりしている。それで氏子町会以外の半纏を
よく見かけるのである。その町会で担ぐ場合には、
ルールなのでそこの半纏を即席で借りて担ぐわけである。
こういう人の中には、つてをつたって一日中追っかけて
担いでいる人もいるようである。

この紺色の半纏が永住町。

永住が元浅草では最も大きな町域ではなかろうか。

担ぎ終わると、後ろへ整然と下がる。

入れ替わりに、前方に控えていた七軒町の担ぎ手の
皆さんが登場。

担ぎ手の方々は、この時刻の遥か前に集合し、
座って待っているのである。
七軒町では町会、それから同好会という言い方をしているが
毎年決まった神輿サークルに担ぎにきて
いただいているようである。
神輿には全部で4本の担ぐ棒がある。
これを前後に分けて計8本。
神輿は棒の一番前、端棒(はなぼう)というようだが、を担ぐのが
花とされている。我先にここに取り付こうと争うところもあるが、
そういうことのないように、8本の棒の場所に合わせて8本の列を
作って待っているのである。

取り付くと、町会神輿同様に七軒の睦の代表の方が立ち、
一言、手〆、拍子木カンカンで担ぎ始め。


我が町内は大人しいのか、喧嘩などは
見たことがない。外から来ていただいている
方々もそういう気持ちが伝わっているのか。

細い通りを曲がる。

また曲がる。

一度置いて、小休止。
すぐにまた、出発。

春日通りに出る。


七軒町は春日通り沿いなので、毎年春日通りを
担いでいると思われる。
交通を止めて広い通りに広がるのは、気持ちがよい。

左側に見えているのは台東区の区内循環バスの
めぐりん。

大江戸線とTXの新御徒町の出入り口の脇の通りを入る。
これを入った先は旧小島小学校。

到着。

手〆をして後ろへ退散。

お疲れ様でした。
特段のトラブルもなかったのではなかろうか。

私は帰宅。

午後、雨が降り出した。

私は家でちょいと仕事。
町会神輿は、雨の中担いでいたよう。

本社神輿はこの後も各町を渡して担がれ、
夜、やはり8時、9時頃であろう、
最後の宮元の後、睦の方々によって鳥越神社に宮入。
(宮元町会というのは文字通り、神社のある町会。
鳥越祭では唯一この宮元町会のみが宮出し直後と、
宮入直前の二回担ぐ。
大方どこの祭にも神社直近の門前町会のようなところが
宮元といっているのではなかろうか。下谷神社なども
確かそうであった。ただ、これは前に述べた旧町名でもない。
宮元町会、他の町会とはちょっと扱いが違う。神社お膝元で
関係も深いということがあるのか。
そういえば、三社ではそういう名前の町会はない。
仲見世町会などがそんなものにあたるかもしれぬが
仲見世は仲見世と呼ばれている。

宮元は宮入直前の神社の前の蔵前橋通りの路上。

過去、私が見たことのある範囲でも、
かなり荒っぽい年もあった。

機動隊も出て高い塀が作られ、関係者以外は
道路に出られないようにしていたが、今年は
どうであったのか。
まあ、個人的にはそういう情景はあまり目にしたくはない
ので滅多に行かない。
今年は雨でもあったし。

ただせっかくなので鳥越神社に
お参りくらいはした方がよかったか。

ともあれ。

怖かったり、危なかったり、というのも
含めて、それが祭というものではあろう。
元来そういうもの。
私もそれに反対はしない。
ただ、それは本来の祭の構成員、住人であり
鳥越の氏子の、という限定はつくはずである。

2018年鳥越祭、お疲れ様でした。

また来年。



断腸亭料理日記トップ | 2004リスト1 | 2004リスト2 | 2004リスト3 | 2004リスト4 |2004 リスト5 |

2004 リスト6 |2004 リスト7 | 2004 リスト8 | 2004 リスト9 |2004 リスト10 |

2004 リスト11 | 2004 リスト12 |2005 リスト13 |2005 リスト14 | 2005 リスト15

2005 リスト16 | 2005 リスト17 |2005 リスト18 | 2005 リスト19 | 2005 リスト20 |

2005 リスト21 | 2006 1月 | 2006 2月| 2006 3月 | 2006 4月| 2006 5月| 2006 6月

2006 7月 | 2006 8月 | 2006 9月 | 2006 10月 | 2006 11月 | 2006 12月

2007 1月 | 2007 2月 | 2007 3月 | 2007 4月 | 2007 5月 | 2007 6月 | 2007 7月 |

2007 8月 | 2007 9月 | 2007 10月 | 2007 11月 | 2007 12月 | 2008 1月 | 2008 2月

2008 3月 | 2008 4月 | 2008 5月 | 2008 6月 | 2008 7月 | 2008 8月 | 2008 9月

2008 10月 | 2008 11月 | 2008 12月 | 2009 1月 | 2009 2月 | 2009 3月 | 2009 4月 |

2009 5月 | 2009 6月 | 2009 7月 | 2009 8月 | 2009 9月 | 2009 10月 | 2009 11月 | 2009 12月 |

2010 1月 | 2010 2月 | 2010 3月 | 2010 4月 | 2010 5月 | 2010 6月 | 2010 7月 |

2010 8月 | 2010 9月 | 2010 10月 | 2010 11月 | 2011 12月 | 2011 1月 | 2011 2月 |

2011 3月 | 2011 4月 | 2011 5月 | 2011 6月 | 2011 7月 | 2011 8月 | 2011 9月 |

2011 10月 | 2011 11月 | 2011 12月 | 2012 1月 | 2012 2月 | 2012 3月 | 2012 4月 |

2012 5月 | 2012 6月 | 2012 7月 | 2012 8月 | 2012 9月 | 2012 10月 | 2012 11月 |

2012 12月 | 2013 1月 | 2013 2月 | 2013 3月 | 2013 4月 | 2013 5月 | 2013 6月 |

2013 7月 | 2013 8月 | 2013 9月 | 2013 10月 | 2013 11月 | 2013 12月 | 2014 1月

2014 2月 | 2014 3月| 2014 4月| 2014 5月| 2014 6月| 2014 7月 | 2014 8月 | 2014 9月 |

2014 10月 | 2014 11月 | 2014 12月 | 2015 1月 |2015 2月 | 2015 3月 | 2015 4月 |

2015 5月 | 2015 6月 | 2015 7月 | 2015 8月 | 2015 9月 | 2015 10月 | 2015 11月 |

2015 12月 | 2016 1月 | 2016 2月 | 2016 3月 | 2016 4月 | 2016 5月 | 2016 6月 |

2016 7月 | 2016 8月 | 2016 9月 | 2016 10月 | 2016 11月 | 2016 12月 | 2017 1月 |

2017 2月 | 2017 3月 | 2017 4月 | 2017 5月 | 2017 6月 | 2017 7月 | 2017 8月 | 2017 9月 |

2017 10月 | 2017 11月 | 2017 12月 | 2018 1月 | 2018 2月 | 2018 3月 | 2018 4月 |

2018 5月 | 2018 6月 |



BACK | NEXT |

(C)DANCHOUTEI 2018