断腸亭料理日記2018

八百善レシピ 鯵のぬた、なすしぎ焼 その1

10月22日(月)夜

さて、先日の八百善レシピ「厚揚げおろし煮」から、
昨年新たに出版されている「江戸料理大全」
栗山善四郎(八百善十代目) (著)誠文堂新光社

を手に入れてみた。

今までは、随分以前に出版されていた八百善のレシピ本、
「江戸のおそうざい八百善「料理通」 暮しの設計
No.129 (暮しの設計) 」

を見て作っていたわけだが、そのいわばパワーアップ版。

八百善さん、鎌倉での店の再開、出版とがんばっておられる。

で、まあ、この中から、簡単にできそうな二品を
作ることにしたのである。

一つは、鯵のぬた。
もう一つは、なすのしぎ焼。

スーパーに寄って材料を調達。

鯵はスーパーなので刺身に既に切ったもの。
レシピは一匹をさばくところからであるが、切ったものでも
問題はなかろう。

ぬた自体は好物で、ここにも書いているが
よく自作もしている。

なすのしぎ焼というのは、焼いたなすに江戸甘味噌
を塗って焼いたもの。

どちらも私には馴染み深いともいえるもの。

さて、ここでちょいとした問題が発覚した。

「江戸料理大全」のぬたの、辛子酢味噌のレシピは
「練り胡麻、炒り胡麻、砂糖、しょうゆ、溶き辛子」とある。
溶き辛子は入っているが、味噌も酢も入っていない。

溶き辛子以外の「練り胡麻、炒り胡麻、砂糖、しょうゆ」は
胡麻和え、あるいは豆腐を入れれば白和え?。

明らかにこれでは辛子酢味噌にはならない。
間違いであろう。(誠文堂新光社さん、間違いでは?)

旧の「江戸のお惣菜」にも辛子酢味噌は載っていたので
こちらを取ることにする。
味噌は西京味噌を使う。
なんのことはない、いたってノーマル。

まずは、なす用の味噌。

これは、江戸甘に酒、みりん、砂糖を入れて、
伸ばしながら、煮詰める。

伸ばしながら煮詰める、というのは、なんだか
無駄なことをしているようだが、こういうものである。
火を入れて味噌くささをなくすというのが、意図であろう。

ただ、砂糖はやめる。
ただでさえ江戸甘は甘いので。

ある程度煮詰めて、テキトウなところで置いておく。

なすはガクを切って、半分に切っておく。

これを油通しをしなければいけない。
揚げ鍋に油を用意し、予熱をしておく。

ねぎ。
レシピでは分葱であるが、いつもの通りノーマルな
長ねぎを使う。

ねぎの処理の仕方が今までの私の方法とは
ちょっと違っている。
茹でてから、包丁の背でしごいてぬめりを取る、
という。
つまり、ねぎの正体がなくなるくらいの
フニャフニャにするということになるのか。

今、外でプロの作るものでもこういう状態に
なっているのはあまり見ないように思う。
だがまあ、やってみようか。

長ねぎの青いところ、白いところも含めて
切って、均等に熱が入るようにほぐし、太い部分は
細く切っておく。

鍋に湯を沸かし、沸騰したところに投入。
30秒ほどか、熱が入ったのを見計らって、 あげ、冷水にはなし、ざるにあげ、さらにペーパータオルに くるんでおく。

さて、鯵。

刺身用に細く切られているもの、
ボールに取って、塩。

軽くもみ込んでおく。

これで、10分。
こういうものは、きちんと計った方がよいだろう。
タイマーをセット。

その間に、なすを揚げる。

油温は低めの150℃とのこと。
油通しなので、一回ひっくり返すくらいで、あげる。

油通しの意図は、火を入れるのもあるが、
色をよくする、という。
確かに、揚げるとなす紺が、あざやかになる。

これをガスのグリルで焼く。

焦げ目が付くくらい。

ひっくり返す。

OK。

味噌を塗る。

つづく


 
 
 

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