断腸亭料理日記2020

上野・中華・珍珍軒

10月24日(土)第一食

さて。

上野[珍珍軒]。
町中華。
ご存知であろうか。

アメ横といってよいのか、JRガード下というのか、高架下。

アメ横センタービルに最も近い、海苔やがある「海苔やのガード」。
もつ焼き[大統領]、餃子の[昇龍]があるところ。

[昇龍][大統領]が並んであって、その前がまた
もつ焼き、さらにその北隣。

アメ横ガード下でも最もコアなところといっても
よいかもしれぬ。

外にテーブルを出している。

今、有名店であろう。
もともとは、例の町中華探検隊あたりかもしれぬ。

もちろん存在は以前から知っていた。
だが、やっぱり入りずらい。

輩(やから)感がぬぐえない。
お兄ちゃんがコワイ。

ガード下というと、安くてうまいといわれるが、
入られたことがある方はお分かりになろうが、
決して安くはない。一般のチェーン居酒屋の方が、
今はむしろ安かろう。味も、まあ、店によろうが必ずしも
うまいとは限らない。

そんなこともあって、私自身は今は[昇龍]以外は
入らないことにしている。

少し前に、某TVの「王道チャーハン」で
取り上げられていた。

なるほど。
入りにくいが、うまいのねと、いった印象であった。

昼、御徒町で、食べようと思ってきた店が
閉店しており、困ってきてみた。

隣のもつ焼きやも外にテーブルを出しているので
境がよくわからない。

しかしこれ、雨の時はどうしていたであろうか。
庇を伸ばすのか。

土曜の13時すぎ、さすが、満席のよう。

はて?どうしたものか。
ちょっと、戸惑っていると、店のおかあさんを
見つけた。

すると、おかあさん、カウンターを指差す。
一つ、あいていた。

ちょっと、詰めていただき、スツールに腰掛ける。

おかあさんが、メニューを持ってきてくれた。

ちょいと、一杯呑むか。

コワモテのお兄さんにちょっと手を挙げて、頼む。
小の生。
それからもちろん、チャーハン。

中華のメニューは一通りあるよう。

斜向かいの[昇龍]の看板の餃子ライスもある。

まわりの人の注文を聞いていると、
必ずしもチャーハンばかりではなく、
ラーメン、タンメン、餃子、レバニラ、、
いろいろ。

あとで調べると、タンメン、焼きそばもうまそう。

小のビールがきて、呑みながら待つ。

カウンターの向こう側も、雰囲気はほぼオープンエアの
調理場。

ちょっと苦み走ったいい男、それでも40代であろうか、
寡黙に中華鍋を振っている。
ご主人であろうか。

少し待って、きた。

ちょっと縮尺がわかりずらい。

右のスープの器がそうとう大きいのである。
チャーハンにスープは黄金のコンビであるが、
倍とはいわないが、3まわりくらいは
大きいのではなかろうか。

チャーハンもかなりの大盛。
だが、これでノーマル。
きゅうりのお新香付き。

食べてみる。

なるほど。
これ、かなりうまい。

入っているのは、玉子とねぎのみ。

『「引き算の美学」THEシンプルチャーハン』と
番組では言っていた。
味付けは、チャーシューを煮た醤油と塩のみ、
とのこと。

油も多からず少なからず。
もちろん、しっかり、パラパラ。

なにが“引き算の美学”なのか、よくわからぬが、
うまいことは間違いない。

複雑な味ではないのだと思うが、
絶妙の塩梅、なのであろう。

ばくばくとかっ食らう。
かなりの食べで、がある。
かなり、満腹。

勘定は、ぴったり1,000円。

千円札を二枚、おかあさんに出したら、
一枚返された。

ご馳走様でした。
噂通り、うまかった。


03-3832-3988
台東区上野6-12-2

 

 

断腸亭料理日記トップ | 2004リスト1 | 2004リスト2 | 2004リスト3 | 2004リスト4 |2004 リスト5|

2004 リスト6 |2004 リスト7 | 2004 リスト8 | 2004 リスト9 |2004 リスト10 |

2004 リスト11 | 2004 リスト12 |2005 リスト13 |2005 リスト14 | 2005 リスト15

2005 リスト16 | 2005 リスト17 |2005 リスト18 | 2005 リスト19 | 2005 リスト20 |

2005 リスト21 | 2006 1月 | 2006 2月| 2006 3月 | 2006 4月| 2006 5月| 2006 6月

2006 7月 | 2006 8月 | 2006 9月 | 2006 10月 | 2006 11月 | 2006 12月

2007 1月 | 2007 2月 | 2007 3月 | 2007 4月 | 2007 5月 | 2007 6月 | 2007 7月 |

2007 8月 | 2007 9月 | 2007 10月 | 2007 11月 | 2007 12月 | 2008 1月 | 2008 2月

2008 3月 | 2008 4月 | 2008 5月 | 2008 6月 | 2008 7月 | 2008 8月 | 2008 9月

2008 10月 | 2008 11月 | 2008 12月 | 2009 1月 | 2009 2月 | 2009 3月 | 2009 4月 |

2009 5月 | 2009 6月 | 2009 7月 | 2009 8月 | 2009 9月 | 2009 10月 | 2009 11月 | 2009 12月 |

2010 1月 | 2010 2月 | 2010 3月 | 2010 4月 | 2010 5月 | 2010 6月 | 2010 7月 |

2010 8月 | 2010 9月 | 2010 10月 | 2010 11月 | 2011 12月 | 2011 1月 | 2011 2月 |

2011 3月 | 2011 4月 | 2011 5月 | 2011 6月 | 2011 7月 | 2011 8月 | 2011 9月 |

2011 10月 | 2011 11月 | 2011 12月 | 2012 1月 | 2012 2月 | 2012 3月 | 2012 4月 |

2012 5月 | 2012 6月 | 2012 7月 | 2012 8月 | 2012 9月 | 2012 10月 | 2012 11月 |

2012 12月 | 2013 1月 | 2013 2月 | 2013 3月 | 2013 4月 | 2013 5月 | 2013 6月 |

2013 7月 | 2013 8月 | 2013 9月 | 2013 10月 | 2013 11月 | 2013 12月 | 2014 1月

2014 2月 | 2014 3月| 2014 4月| 2014 5月| 2014 6月| 2014 7月 | 2014 8月 | 2014 9月 |

2014 10月 | 2014 11月 | 2014 12月 | 2015 1月 |2015 2月 | 2015 3月 | 2015 4月 |

2015 5月 | 2015 6月 | 2015 7月 | 2015 8月 | 2015 9月 | 2015 10月 | 2015 11月 |

2015 12月 | 2016 1月 | 2016 2月 | 2016 3月 | 2016 4月 | 2016 5月 | 2016 6月 |

2016 7月 | 2016 8月 | 2016 9月 | 2016 10月 | 2016 11月 | 2016 12月 | 2017 1月 |

2017 2月 | 2017 3月 | 2017 4月 | 2017 5月 | 2017 6月 | 2017 7月 | 2017 8月 | 2017 9月 |

2017 10月 | 2017 11月 | 2017 12月 | 2018 1月|2018 2月| 2018 3月|2018 4月 |

2018 5月 | 2018 6月| 2018 7月| 2018 8月| 2018 9月| 2018 10月| 2018 11月| 2018 12月|

2019 1月| 2019 2月| 2019 3月 | 2019 4月| 2019 5月 | 2019 6月 | 2019 7月| 2019 8月

2019 9月 | 2019 10月 | 2019 11月 | 2019 12月 | 2020 1月 | 2020 2月 | 2020 3月 |

2020 4月 | 2020 5月 | 2020 6月 | 2020 7月 | 2020 8月 | 2020 9月 | 2020 10月

BACK | NEXT

(C)DANCHOUTEI 2020