断腸亭料理日記2021

北寄貝刺身

2月6日(土)第二食

 

 

 

今日は、昨日の続きの、これ。

ちょっと縮尺がわからぬかもしれぬ。
かなり、デカイ、のである。
一つが、横幅12〜13cmはある。

昨日書いたが、これが北寄貝。

正式和名は、ウバガイ。
生息地は茨城以北の太平洋、日本海北部。
シベリア沿岸までいるらしい。(ウィキ)

六つあって、アメ横価格、お馴染みの500円。
ただ、吉池でも、北寄というのはそう高い貝ではない。

北寄貝は東北、北海道の方は別段めずらしくは
ないかもしれぬが、関東から西日本の方は、
あまり見たことはないと思う。
私も、そうそう馴れたものではない。
以前に1〜2度、さばいて食べた記憶がある程度。

さばくのは、そう難しくはない。

一日、水に入れておいたのだが、ちゃんと生きており、
それぞれ、足を出していた。
元気なよう。

さばくのを動画に撮ればよかったのだが、
今日もなし。
忘れていたといった方がよいか。

先日のムール貝でも使ったが、これで開ける。
カイムキ。

ちょっと匕首(あいくち)のような感じもするが
先に小さいが刃が付いている。
一応、自分で研いであり、切れる状態。

出刃包丁でもよいのかもしれぬが
一応、カイムキ、と書いてあるので、貝むき。
他の形もあるよう。

まずは、貝殻の間に刃先を突っ込む。
足が出ているものはそのまま入れてしまえばよい。
問題は完全に閉じているもの。これをどうするか。
牡蠣なども開けたことがあるが、あれはなかなか
たいへん。ほんの少しでも隙間があけば、ねじ込める
のだが、牡蠣はカチカチに閉じて難敵。
だが、どの貝もそうだが、むりやり開ける以外には
ないと思われる。(割ってしまうという奥の手も
あるが。)

北寄はどうか。
これ、刃先を貝殻の間に強くこじ入れると、
開いてなくとも意外にすぐに入る。
少しでも入ってしまえばこっちのもの。
ギュウギュウ、押し込む。

そのまま左右に刃を動かし、貝を広げる。
ここから刃先で貝柱を切る。
ただ、慣れないのでどこに貝柱があるのか
わからない。
端の方である。貝殻に沿って刃先を動かし
なんとなくこのへんかな、というところの
貝殻側を刃先でこする。
このあたりで、もう、手で開く。
むりやり手で開けて、身を上側の貝殻から
貝むきではずす。

こんな感じ。貝柱は途中で切れている。

反対側も貝むきの刃を入れて、貝柱を
貝殻から切り取り、身をはずす。

貝柱を根本から切り取りたいが、これは
トウシロウには無理。途中で切れてしまう。
まあしょうがない。主として貝柱を食べる貝ではないので
よしとする。

管状の水管、ヒモ、などあるが、まず、右側の足。
刺身にしたり、にぎり鮨にするのは、こちら。
これが、皆さん見たことがあるものであろう。

これを開く。
そう厚いものではないが、側面の真ん中に出刃包丁の
刃を入れて開く。

茶色っぽいはらわたのような部分があるので、
これを薄く切り取り、よく洗う。

六個全部開けて、きれいにする。

北寄貝は意外に、簡単。特に失敗もなく完了。

食べるには、にぎりにしても、刺身にしても
開いたものを真ん中で半分に切る。

鮨やでも以前は湯通ししてものを出していたが
最近は、生をにぎることが多くなっている。

やはり生の方がうまいだろう。

多少の不安はあるが、生でいってみよう。

生わさびをおろして、皿へ。

ビールを開けて、食べる。

さすがに、というべきか、うまい。

フレッシュ。
香りとあまみ。

ゆでたものは、堅くなって極端なものだと
噛み切れない、なんというものもあるが、
むろんそんなことはない。

後の話になるが、おなかを壊すこともなかった。

今日は、大成功といってよいだろう。

ただ、今までも書いているが、私、鮨やでも
生の貝はあまり積極的には食べない。
もちろん、食べられないことはないし、
うまさもわかるのではあるが。

先に書いた、貝特有の香り。
やっぱりこれがキーになる。
もののよしあし、ということになりそうだが、
ものによっては、気になってくる。
やっぱり、生の貝類、たくさんは食べられぬ、か。

 

 

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