断腸亭料理日記2021

上野・とんかつ・とん八亭

3817号

3月18日(木)第一食

さて、とんかつ、で、ある。

先日、鹿児島の六白黒豚のよい脂を食べたが
とんかつも、食べたくなった。

それで、御徒町の[とん八亭]。

久しぶりである。

調べると、去年の6月

昨年の後半は、浅草のとんかつやまわりをしていて、
あいてしまった、のであろう。

脂というのがテーマ。

鹿児島の六白黒豚は脂が、まったく脂っ濃く感じない
うまかさだったが、一般には脂が多すぎると
それはそれで、ちょっといけない。

適度な脂。

ご近所の[嬉嬉豚『君に、揚げる。』(極)]

はちょっと脂多め。

[ぽん多本家]

はうまいのだが、ロースでも脂はほぼ取ってある。

適度な脂というと、ここ、[とん八亭]ではなかろうか。

1947年(昭和22年)創業。現ご店主で三代目。
今年、2021年もミシュランピブグルマンのよう。
6年連続ということか。
もちろん、たいしたものであるが、もはや
しっかりとした実力として定着したといって、
よいのではなかろうか。
ご近所の[ぽん多本家]などは、さらに歴史があり、
名店としてなん年も続いている。
[とん八亭]もいずれそうなっていくのか。

ともあれ。

ここは、自粛以前から昼のみの営業。

14時近い、ちょっと遅めの時刻。

春日通りの歩道に自転車を止めて、まむしやの
路地、たぬき小路を入る。

右側。

戸を開けて入ると、テーブルに一組、
カウンターに男性が一人。
このくらいがちょうどよいか。

ん?。
なにか、様子が変わっている?。
カウンター上のメニュー札を見る。

ロースでもいくつか種類があったと思うが、
ロースとヒレそれぞれ一つだけになっている。
ヒレにおすすめの文字。

目の前の厨房のご主人に念を押す。
やはり、ロース、ヒレ、ともに一つっだけ、のよう。

ここのご主人、比較的"考える"タイプ、のよう。
なんであろうか。
なにか、意図、思うところがあったのかもしれぬ。

もちろん、今日のテーマは脂なので、
迷わずロース。

ややあって、きた。

とんかつ、お新香、ごはん、みそ汁、それぞれ
美しい盛り付け、で、あろう。
特に、お新香が。
ポテサラが付いているのもここの特徴。

アップ。

揚げあがりの色は、ここは白め。
切り口は、絶妙なほんのりピンク。

脂身もそこそこの存在感で、残してある。

塩で。

油切れも上々。

やはり、安定した仕上がりであろう。

肉のうまみ、脂身もうまい。

半分塩で食べて、あとはソース。
脂身には、からし。

これもまた、堪えられないうまさ。
塩だとからしはない方がよいのだが、
ソースだとからしがほしくなる。
ちょっと不思議。

ご飯も味噌汁も、お新香も平らげ、
うまかった。
ご馳走様です。

勘定をして出る。

さて、とんかつ[とん八亭]どこへ行くのであろうか。
やっぱり、ちょっと不思議な店、で、ある。

 


03-3831-4209
台東区上野4-3-4

 

 

 

 

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