断腸亭料理日記2021

きすと白いか、そら豆の天ぷら その1

3864号

5月29日(土)第二食

さて、今日は天ぷらを揚げようと決めた。

しばらくやっていなかった、、、
かと思ったら、4月にやっていた。

どういうわけか、天ぷらは寒い時期よりも暖かい
季節に食べたくなる。

そうだ、思い出した。
前回は開いたきすを買ってきて揚げたのだが、
どうも小さかった。

よし。今日は、自分で開こう。
大々的にいうほどのこともないのだが、
ちょっと私には、決心が必要なのである。

小さい魚をさばくのは、かなり面倒。

また、三枚ではなく、開くというのは、
もう一つ、慣れていない。
いや、はっきりいうと、わかっていない、
ということであろう。
三枚は問題ないと思うのだが。

昨年もやってみているが、開くというのは、
大きく分けて二つの方法があるといってよいだろう。

背開きと腹開き。
どちらが正解ということはない、と思うのだが、
どちらが簡単か、どちらがきれいにできるのか。

圧倒的に多いのは背開き。簡単で早い。
ただ腹開きの方が、きれいにできるのではなかろうか。

もしかすると、プロも料理によって分けている
かもしれない。

鯵の干物などは、皆背開きである。
見た目では、開いた状態で、腹が内側になる。

鮨は腹開きのこともありそうである。
開いた一匹のまま使う場合。
そう頻度は多くはないと思うが、姿として美しい
と思われる。

ただやっぱり、そうそう器用ではない私の場合、
鰺よりも小さな魚をおろすのは、かなりハードルは
高い。

吉池。
きすは5匹ほど、1パック、鹿児島産。
吉池には、開いていないものはほぼ年中ある。
先月のものに比べるとけっこうでかい。
倍ぐらいあるかもしれない。

それから、いかも天ぷらでは揚げたい。
すみいかも置いているが、今の季節は堅い。
やっぱり、いつもあって柔らかい、刺身用の白いか。

それから。
珍しく、今日は野菜も。
なにかというと、そら豆。
そら豆を揚げたことはないと思う。
例の、近藤氏の揚げたものを池波先生は好まれた。
確か、そら豆天を先生の臨終の床に
届けたのではなかったか。

そら豆の季節、やってみるか。

そうそう、忘れずに、おろし用の大根も。

帰宅。

まず、包丁研ぎ。
砥石を水にしばらく漬けて置く。

やっぱり、よく切れないと速く、きれいには
さばけない。そして、気合が入る。
今日、主に使う小さな出刃は念入りに。

ついでに、家にある包丁は全部研ぐ。

そら豆。

さやから出して、皮をむく。

ゆでたそら豆の皮はむきやすいが、
生だと、豆に張り付いており、けっこうたいへん。
むいたら水に入れておこう。

きす。

5匹、584円。
口がラップを突き破っているのがあるが、
大きいのがお分かりになろうか。

一匹。

まず、頭を落とす。

頭側の中骨の上に出刃包丁の刃を背側から入れ
中骨に沿って尻尾まで切る。
この時、腹側も、腹の皮一枚残して、一気に
切ってしまうと早い、のであろうが、もう一つ、
慣れないので、なん回かに分けて。

こんな感じ。ここまではきれいに開けたか。
お、子持ち。
やはり、この季節、産卵前の魚が多いのであろう。
それで大きいのか。

はらわたをきれいに取って洗う。

中骨を外すのだが、これも、もう一つ、慣れない。

こんな手つきでよいのだろうか。
私には一番の難所。
できるだけ、大名おろしにならぬよう。

開けた。

まあ、きれいにできた、のではなかろうか。

5匹全部開く。
大きいので、少し、ラク。

開けた。

冷蔵庫へ入れておく。

 


つづく

 

 

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