断腸亭料理日記2004

浅草・居酒屋・ぬる燗

3月5日(土)夜

寒い、寒い。

また、性懲りもなく、おでん、とも思いはしたが、
さすがに、芸がなさ過ぎる。

雑誌dancyuに出ていた居酒屋。
浅草の、ぬる燗、というところ。

記事によると、ご店主は30そこそこのようで、お若い。
また、dancyuは、外してくれることも、なくはない。

場所は、浅草三丁目。言問い通りの北。観音裏である。

それも、ゴロゴロ会館、見番のある柳通りより、一本東の路地。
この場所を考えると、なにかちょっと、感ずるものがある。

ちょっと、覗いてみることにする。

言問い通りから、路地を入ってすぐ右にあった。

店は間口一間ほどである。

和風の新店では、最近ありがちな、隠れ家風、
などといったはすっぱ、な、感じではなく、

このあたりの乙な雰囲気に
負けぬ、正しい小料理屋、というような、よい感じである。

中は、カウンター7〜8席、座敷が3卓ほど。
中の雰囲気も、なかなか、落ち付いている。
奇を衒ったところがないのがよい。

5時台であるが、カウンターに一組、座敷に一組。既に、賑わっている。

座敷に案内される。

ご店主と、奥様(?)の二人でやられている。

当然、お酒、お燗であるが、福島の大七があった。

筆者、近年はとんと、日本酒に思い入れがなくなってしまった。
家では、「菊正ピン」で、充分うまい。

これでも、筆者、葛飾四つ木在住時には、近所に名門酒会に入っている
熱心な酒屋さんがあり、凝って、勉強したこともあった。

そのころ、燗酒といえば、これに決めていた。
生もと造りの大七は、お燗には最適である。
(ついでだが、ピンは生もと造りではないようであるが、
菊正宗も看板は、生もと造り、である。)

ともあれ、大七、である。
以前呑んでいた頃よりも、杜氏さんが代わられただかで
少し味は変わっているが、充分うまい。

箸置きが、かわいい。徳利と、ぐい呑み、(であったか)が
モチーフになっている。

また、おちょこが、拙亭にあるものと、同じ。
薄手で、真っ白。口の広がっているもの。

つまみは、まぐろづけ、酒盗とクリームチーズ、さつまあげ、牛すじ煮込み、、あたり。
(おでん屋で、すじ、すじ、と騒いでいるが、牛すじが嫌いなわけではない。)

酒はその後、群馬泉。(おざわにもあった。)

また、大七、に戻り・・・。

まぐろづけは、うまかったような記憶がある。
(実のところ、あまり記憶がない、、、。)

ご店主は忙しいのもあり、黙々と仕事をされていた。

どこであるかは、わからないが、下町出身だそうである。
それが、居心地のよさ、になっているのかも知れない。

また来よう。

HP



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