断腸亭料理日記2004

鰯刺身・鯵煮びたし・
鰯ぬた その1

6月20日(日)第2食〜3食
暑い。

なにを食べようか。

またまた、池波レシピ。
前から気になっていたメニュー。

少し、引用させていただく。

************

おまさが、本所・相生町の家へ帰ったのは夕暮れになってからである。
大滝の五郎蔵は、夜になってから帰って来た。
今日も五郎蔵は、暑熱の日中を変装して江戸中を歩きまわり、
「怪しい奴・・・・・・」
に目をつけていたのであろう。
おまさは、五郎蔵が好物の紫蘇の葉をきざみこんだ瓜揉みと、白焼きにした
鯵を煮びたしにしたものを膳に乗せ、これも五郎蔵の好みで、冷酒を茶わんに
酌(く)んで出した。
(池波正太郎・鬼平犯科帳10巻「むかしなじみ」文春文庫)

************

瓜揉みは昨日も食べた。(もうない。)

鯵の煮びたしである。ここ以外にも、池波先生は書かれていたかと思う。
鯵の塩焼きは、よくあるメニューだが、焼いたものを煮びたしにするのは
食べたことがなかった。

暑い日には、よいだろう。

買い物に出る。

鯵の煮びたしと、ぬた、にしようかと思う。
ぬたは、同じく、五郎蔵の好物として「舟形の宗平爺つぁん」が
田螺(たにし)のぬたを作ってやるシーンがある。
(同じく、12巻「見張りの見張り」)

さすがに、田螺はそうそう、売っていない。
なにか、貝にしようかと思うが、あさり剥き身なども、安くない。
鰯が安い(10匹ぐらいあって¥300。浅草松屋。)。

鰯ぬたにしよう。わけぎも購入。

鰯ぬた、以前の日記

帰宅。15時。

夕飯にするにはまだ早い。

下拵え。

鰯二匹を、三枚におろし、塩をしておく。
水が出ないように、塩は、比較的多めにする。
水っぽいぬたは、いけない。

鯵煮びたしは、さまして、冷たいものを食べるため
作っておく。

ぜいごを取り、軽く塩をし、焼く。

同時に、おろした時に出た、鰯の中骨も焼いておく。

腹が減っている、、。

せっかくである。
鰯が新しい。うまそうなので、今、刺身で一杯やろう。

一匹をさらにおろす。

焼きあがった鯵は、酒、しょうゆのみで軽く、煮て、
そのまま置いて、味を染み込ませる。

鰯刺身用に、しょうがをおろす。

さて、呑もう。

菊正宗の冷(ひや・常温)をお銚子で。
それから、塩らっきょう。

焼いた、中骨。

鰯刺身。やはり、鮮度がよかった。
張りがあって、うまい。

焼いた中骨も、いいつまみである。

1合だけにする。

(続きは明日。)

断腸亭料理日記トップ | 2004日記リスト1 | 2004日記リスト2 | 2004日記リスト3 | BACK | NEXT |

(C)DANCHOUTEI 2004