断腸亭料理日記2005

小柱かき揚げ・後編

4月2日(土)第二食・続き

念願の、「小柱かき揚げをたらふく、食う」企画。
昨日は、緊張の、1つ目を投入し、たところまで。

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おお。固まった。

固めの衣で、低温で投入する、という、万全の布陣である。
これは、まあ、まず、大丈夫である。

ここで、安心してはいけない。
すぐに、ひっくり返す。

天ぷらに慣れないと、油が怖く、揚げているものに
なかなか手を付けられない。しかし、これは逆効果である。
筆者も何度も、油が跳ね、やけどをしている。

名古屋時代であるが、一度は、目(まぶた)に飛んで、
ひどい顔になったこともあった。

特に、魚介類の水分の多いものはその危険が高い。
頻繁に、返すことによって、逆に、均等に熱が回り、
跳ねにくくなるのである。

怖れずに返すことである。

かき揚げの場合、投入後、最初に返した際に、
火が通りやすいように、揚げ箸を刺し、厚くなった部分に穴を開ける。
これが、かき揚げの、最大の裏技、である。

この件でも、筆者、何度も失敗している。

かき揚げは、今回のように、衣固め、油温低めで投入すると、
飛び散らないかわりに、だんご、になる。

だんごになると、いくら低温で、長時間揚げても、
中心まで、熱が伝わらず、中は
小麦粉が、生、ということになる。

そこで、厚みのあるところに、穴を開けて、油が通るようにする。
これで、まず、生、ということにはならないのである。

また、プロは、ここまではやらぬとは思うが、
筆者は、中心に、生の部分がないか、確認するために
上げる前に、揚げ箸を、何度か刺す。
生であれば、小麦粉が、中から染み出てくるので
わかるのである。

さてさて、そこそこ、よく揚がった。
たいてい、1回目は、うまくいかないのであるが、
今日はよさそうである。

それでも、心配である。
最初の一個は、包丁で半分に切ってみる。
OK。成功である。


かなりのアップであるため、うまそうに見えるかどうか、
わからぬが、切り口はこんな感じである。
かなりの厚みであるが、火は通っている。

最初の一個は、その場で、半分ずつを、妻と食う。
大根おろしを入れた、つゆに、たっぷり、漬け、食う。
やはり、うまい。

小柱プリプリ。天つゆにひたされた、衣もうまい。
筆者、この、濃い目の天つゆに、ひたされた、衣も好きである。

続けて、揚げる。

小柱は都合、六個程度のかき揚げになった。

そのまま、白海老にかかる。
こちらは、衣は、少しゆるい方が、よいかも知れね。


こちらは、二個ほど。
左側の切り口の見えるものが、白海老である。
白海老は、ヒゲが長く、少し、口にさわる感じである。
これも、なかなかうまい。







拙亭ベランダ産、ねぎと、ほたるいかの、ぬた、である。
あまりに小さかったので、青い部分は、
ちょっと存在感がなくなってしまった。
まあ、仕方ないか。







ともあれ、小柱かき揚げ、都合三個半。
満足である。

断腸亭、自分好み、という限定は付くが、
かき揚げは、掌中のもの、となったか・・・!?
うまかった。




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