断腸亭料理日記2006

ステーキ丼

12月9日(土)深夜

朝起きると、相変わらず歯が痛く、第一食は、冷や飯があったので
玉子を入れた味噌味のおじや。

その後、家で仕事。

夜、内儀(かみ)さんが帰宅し、第二食は太助寿司から
出前。上寿司二人前と、鉄火巻き一人前。

だいぶ疲れていたのであろう。
そのまま、呑んで寝てしまう。

10時過ぎ、起きる。
眠ったおかげで、なんとなく、元気になった。

今夜の、チューボーですよ!
ステーキ丼、ということである。

うまそうである。
肉が食いたい、と、思っていたところでもあった。

番組終了後、買いに出る。

ハナマサから三筋のヤマザキを見て回る。
ステーキ肉でなくてもよいであろう。
すき焼き用の肉が安くなっていたので、これ。
それから、魚売り場には、いなだ、のアラがあったので
味噌のつゆにしよう。

もどる。

いなだのアラは、頭四つ。
まずは、霜降り。
湯を沸かし、熱湯をかけ、すぐに水で洗う。

鍋に水を張り、いなだの頭を入れ、煮立てる。
煮立ったところで、弱火にし、しばらく煮る。

ステーキ丼は、肉を焼いて、タレをかけるだけ。
簡単である。

タレを作る。

にんにく、しょうがをおろす。
たまねぎは、おろす、のが難しいのでみじん切り。
みりん、は、今日は、ない。みりん風調味料。
これと、酒を鍋に入れ、煮立て、しょうゆ、濃い口に、
レシピにはないが、溜まりしょうゆも入れてみよう。
コクが出てよいかもしれない。
砂糖、その他。少し、甘めがよいかもしれない。
それぞれの量は、レシピは見ずに、カン、で、ある。
(むろん、味見はする。)

いなだは、火を止め、味噌を溶き入れる。
味噌は、ちょっと変化をつけて、
信州味噌を主に、八丁味噌を加えてみよう。

飯は、冷や飯。
一度湯で洗い、そのまま、丼に入れ、ラップをし、
レンジにかけ、そのまま蒸らしておく。

肉は塩胡椒を軽くする。

フライパン(鉄)を一度煙が出るまで熱し、冷まし、バターを落とす。
溶けたところで、スライス肉をきれいに広げる。
点火し、強火で、さっと、焼く。
色が変わり始めたら、ブランデーを加え、フランベ。

肉はスライスである。このままひっくり返さなくてもよかろう。
余熱で火が通るので、すぐに、皿にとっておく。
フライパンに残ったつゆは、先ほど作ったタレに加えてみる。

肉を丼飯に載せ、タレを上からかけまわす。
完成。


いなだのつゆは、熱くし、盛り付ける。


正確に言うと、ステーキではないが、
ステーキ丼、の、ようなもの。

なかなか、これはうまい。
肉は、最高級とはいかないが、一応は和牛で、そこそこ脂もある。
そして、バターで焼いているのがまた、よい。
なんといってもポイントは、タレである。
特段、かわったものが入ってはいないが、うまい。

いなだのつゆ。
これは、煮る時間をちょっと、考えた。

最近筆者は、煮魚の場合は、極力短くし、その代わりに
煮汁を濃くする。
魚の旨み、身のプリプリした食感、は、煮過ぎると、汁に
出ていってしまうからである。

しかし、今日のようなアラの場合、身を食うことよりも
やはり、ダシとしての側面の方が強かろう。
また、頭には、他の身の部分よりも、プリプリの本体、コラーゲンは多い。
ぐずぐずに煮崩してしまうことはなかろうが、
そこそこ、煮た方がよかろうと、10分程度にしてみた。

ちょうどよい感じである。
身も、うまいし、つゆもうまい。
味噌もよかった。

しかし、どうも、この魚のアラ、というのは、
うまいものである。
アラは、煮たものも、焼いたものも好きである。
食べるところは、わずかであるが、それもよい。

むろん安い。安いから好きなような気もするが
それだけではないだろう。
やはり、身にはない、魚らしい旨み、があると思うのである。

夜中であるが、なかなか充実した飯であった。



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