断腸亭料理日記2006

水餃子

10月7日(土)

第一食は、茄子のパスタ。
酒盗で味付け。これはうまい。

昼前、歯医者。

午後、稽古がてら、上野ヨドバシカメラまで徒歩。

帰宅。歯医者の麻酔の影響か、一週間の疲れもあり、
その後、ぼんやり、ごろごろ。
こんな日も、たまにはよかろう。


10月8日(日)

朝起きる。

よい天気である。

なにを食べようか。

昨日のチューボーですよ、で、天丼をやっていた。

天丼を食おう。

久しぶりに、蔵前いせや。下駄で出る。
前回の、落語会でお世話になった。

¥890の天丼。いつもながら、うまい。

近所で、うまい天丼。そして、ここは日曜日やっているのが
ありがたい。

そのまま、メダカを買いに、猿若町の熱帯魚店へ、
稽古をしながら、歩く。
(拙亭にはメダカがいる。)

駒形から浅草駅前、吾妻橋を右に見る。
連休の真ん中、けっこうな人出である。

言問橋西詰、旧猿楽町。

馬道から、観音裏。
先日のグリル・グランドの前を通り(日曜は休み)、
同じく、洋食の佐久良。こちらはやっている。
小さな店の前は、すごい列である。
テレビででもやったのであろうか。

千束通りへ出て、ひさご通り。
六区から国際通りを渡って合羽橋通り。

道具街も人出が多い。

突っ切って、松が谷。
浅草通りを渡って、帰宅。

夕方。

水餃子を作ろうと、思い立つ。

なにか、爽やかで、天気がよいと、水餃子の気分である。

前回

ハナマサへ材料を買いに出る。
豚バラ切り落とし、冷凍の小えび。

さて、皮から作る水餃子は、けっこうたいへんであるが、
それだけ、うまいものができる。

まずは、皮から。
強力粉をボールに取り、水を入れ、まとめ、こねる。

分量は適当。
硬さは、耳たぶ程度であったか。

よくこね、玉にし、ラップをして、休ませる。

この作業は真夏には、汗だくである。

さて、具を作る。

豚バラを、みじん切りから、叩く。
ボールへ。

長ねぎ、しょうが、みじん切り。
水を少し加え、ミキサーを回す。

細かい網(灰汁取りの網を使用)で、漉す。

この絞り汁を入れ、ラード、しょうゆ、紹興酒、全卵、塩、XO醤、
レモンの絞り汁(ポッカレモン)と、砂糖、胡椒少々。

そして、よく練る。
粘りが出るまで。これは大切である。
他は多少失敗しても、よく練れば、うまい具ができる。

仕上げに、胡麻油。

さて、これで、準備は完了。
具も寝かす。

30分。

少し、水が浮いている。
片栗粉を入れる。

次は、皮から。

寝かせた玉を今度は、太さ直径3〜4cmの
棒状に伸ばしていく。

そして、幅2cmほど、金太郎飴のように切る。

皮を伸ばす。

伸ばす場所は、俎板を使う。
下にくっつかぬように、片栗粉を打ち粉として、まく。
金太郎飴の一つを取り、これにも打ち粉をまぶす。
手のひらで丸く、つぶす。
この時に、できるだけ、正円になるように気を付ける。

そして、左手で皮を持ち回しながら、右の手のひらで麺棒
(点心用の小さいもの)を転がし、中心から外側へ
伸ばしていく。

きれいな丸い皮は慣れないと、かなり難しい作業である。

今日はなかなか、うまくいった。

できた皮にも再度打ち粉をまぶしておく。
まずは、5〜6枚。

湯を沸かす。

包む。
中心に具を載せ、半分に折り、ひだを付けながら
皮をくっつけていく。
この時、水餃子の場合は茹でるので、密封することが大事。

茹でる。

沸騰した状態で、3分強であろうか。
皮が透明になってくれば、OK。

皿に取り、中華の黒酢。

ビールを抜いて、食う。

長い道のりであるが、それだけの甲斐はあり、うまい。

むろん、中味はうまみたっぷり。

皮は不恰好でも厚みが揃っていなくとも、
大きさがまちまちでも、よい。

売っている餃子の皮は、ご存知の通り薄いが、
手作りのよいところは、厚みを出せること。
厚みがある方が、食べごたえがあるのである。

中国北部では、水餃子は庶民の主食といってもよい。
これだけで、一食。

水餃子は厚い皮で、食べ応え。
これがよい。

うまかった、うまかった。



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