断腸亭料理日記

永井荷風の「かしわ南蛮そば」

1月5日(火)
明日から、始業である。

午後から、妻と、車で、上野へ、買い物に出かけ、
帰り、洋食を食べたいと、思い、
浅草の、ヨシカミへ行ってみるが、、、
けっこうな、列である。

窓から、中を覗くと、呑んでいる客もいる。
諦めよう。

どこで、あろうか?

このあたり、浅草六区、であれば、そば屋、尾張屋(本店)はどうであろうか。

ここは、稀代の変人、文豪元祖断腸亭永井荷風先生が、
晩年、倒れる直前まで、毎日、かしわ南蛮を食べていた、という
そば屋である。

文豪は、戦後、昭和34年、79歳で亡くなる直前まで、
京成沿線・本八幡に、たった一人で、住み、
毎日、何をするともなく、浅草へ出かけ、決まった時間に
この、尾張屋へ現れ、黙って、椅子に座り、コートを着、帽子を被ったまま、
出された、かしわ南蛮を食べ、にこり、ともせず勘定を払って出ていった、という。

当然、かしわ南蛮、(空腹のため、大盛。)を頼む。

味は、びっくりするような、ものでは、ないが、店も落ち着いており、
店員の応対も、よい。

場所柄、観光客もよく入る、
雷門近くの支店などより、よほど、よい。

TEL 03-3845-4500
〒111-0032 東京都台東区浅草1丁目7−1 
地図

※平均点  2.448      合計 29人

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