断腸亭料理日記

市谷・薬王寺「中むら」

2月16日(水)
今日は、普通の昼飯の話。

会社から、歩いて、10分弱のところ、
市谷薬王寺町にある、小料理「中むら」
週に1度、程度はお世話になっている。

余談だが、新宿区のこのあたりには、江戸からの古い地名が多く残っている。
いわく、二十騎町、納戸町、山伏町、箪笥町、、。
薬王寺町も、同名の寺があることによる。

さらに、余談だが、町名の前に付く、冠の話。
東京の地名には、多い。正式な町名の場合もあれば、通称の場合もある。
この場合、市谷薬王寺の、市谷。
薬王寺の隣町だが、「牛込」柳町。

あるいは、「日本橋」箱崎町、「日本橋」人形町、「神田」須田町
などなど、枚挙にいとまがない。

旧区の名称の場合もあろうし、また、もっと古く、
そのあたりを広く、そう呼んでおり、他地域と区別するために
習慣的に冠を付けて、いっていた場合など、色々であろう。

ともあれ、なんとなく、「市谷薬王寺」など、ちょっと、時代劇に出てきそうで、
乙な町名でいい。

閑話及第。
「中むら」である。
小さな店だが、カウンターと、テーブル、奥に10人程度は入る座敷がある。
夜は、いわゆる小料理屋。
昼は、\800の3バリエーションほどのランチメニューがある。

店名の「中むら」というセット。
焼鮭がメイン。これに、まぐろ刺身の小鉢、しらすおろし、煮物(今日は、わかめ)、
味噌汁(大根)、お新香(今日は、大根のぬか漬け)。

ご主人は、店内の調理師免許をみると、京都で修行されたようで、
味噌汁の出汁一つ、大根おろしのおろし方一つをとっても、
奇をてらったものはないが、どれも、きちんとした味である。

週に一度は、落ち着ける、味である。

※平均点  2.562      合計 32人

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