断腸亭料理日記

合羽橋 太助寿し

56日()
連休もあと一日である。

誕生日も近く、(と言っても、とても、“祝える”年齢ではないが)
妻の希望により、寿司を食いに行くことになった。
昔から知ってはいたのだが、行こうと思うと、
開いてなかったりで、機会を逸していた、
合羽橋 太助寿司

丁度、夕方、友人夫婦より夕食の誘いがあったので、
浅草で待合せ、同行することになった。

合羽橋は、来年引越すことになった、元浅草にもほど近い。
このあたりに、馴染みの寿司屋を作っておくのも、いい。

合羽橋の表通り中央から路地(かおう会通りというらしい)を西に入ったところ。
店構えはさほど、大きくもない。

入ると、まだ時間も早く、また連休中であるせいか、付け台には男の客二人ほど。
四人で、よい位置に座ってしまう。

手前から、五十格好の店主らしき人物を筆頭に、
若い板前が見えるだけでも、四人ほど。
全員が、ネクタイを締め、白いユニフォームというのか、上っ張りを綺麗に着ている。

様子がわからないので、とりあえず、1人前ずつ、貰う。

まぐろが、うまい。
生臭味などまったくない。
赤身の本当にうまい店というのは、意外に少ないものである。

1人前を食べ終わり、
いか。(すみいか。今が旬である。)
店主自慢の、生のとり貝。(三河湾産。)
ゴムのような、ものとは、大きな違いである。
柔らかく、旨みにあふれている。

巻物。
わさびを利かせた、のり巻(かんぴょう巻き)が好みである。
頼むと、半分を、芽ねぎとおかかを巻いたものも巻いてくれた。
(なんのことはない、猫まんまである。)
これもうまい

なんと、これだけのものを、食べて呑んで、四人で\20,000以内。

安くて、しっかりした、江戸前のねた
店主の心意気が行き届いた、よい店である。
 

 
 

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