断腸亭料理日記2007

チャーハン

6月30日(土)夜

焼豚でビールを呑み、腹が減った。
チャーハンを作ろう。

いや、これが目的であった。

まずは、焼豚を、細かく切る。
それから、玉子を2個、軽く、溶く。
ねぎも、切っておく。

中華鍋。
煙が出るまで、熱する。

油をたっぷり入れ、回す。

溶いた玉子を入れ、お玉で炒める。
強火で手早く、炒める。

ほぼ玉子が固まったところで、刻んだ焼豚を投入。
炒める。

玉子が焦げ目がつくくらいまで、炒める。
半熟状態でご飯を入れる、黄金の、、、というのがプロの技、らしいが、
そんな芸当は筆者にはできない。
玉子には、しっかり火を通す。

さて、筆者はここから、ご飯を入れるのであるが、
ほぐすのに時間がかかるので、筆者の場合は、一度、火を止める。
どうしても、素人はここに時間がかかるのである。

プロは、むろん火をつけたまま、入れてほぐす。
筆者の腕では、ほぐしているうちに、(特に、日本のご飯の場合)
不均等に熱が入り、ベチャっとしてしまうこともある。
火を止めた方が安全なのである。

今日のご飯は、タイの香り米である。

冷蔵庫に入れていたものを取り出し、
中華鍋に、入れる。

タイ米は、基本的には、ぽろぽろしているのであるが、
冷蔵庫に入れてあった冷や飯であるため、固まっている。

まずは、お玉の背で、押しながら、ほぐす。
プロは、ヘラのような、器具を使っていたりするのを
見るが、お玉の背でも大丈夫、で、ある。

ある程度ほぐれたところで、点火。
弱火。

引き続き、お玉の背で潰しながら、鍋を、振る。

日本の米では、パラパラに仕上げるのは、
至難の業、で、ある。

それでも、比較的よく仕上げるには、炊きたての飯ではなく、
冷や飯、それも冷蔵庫に入れて2日以上たったものがよい。

タイ米の場合は、簡単にパラパラになる。
まったく、手間がかからない。


OK。おおかた、ほぐれた。

ここで、塩胡椒。
胡椒は、思ったより多めの方がうまい、で、あろう。

味見。

う、、、。ちょっと塩が多かった、、。

切ってあった、ねぎを入れる。

仕上げに、香り付けのため、
しょうゆを入れることもあるのだが、
これ以上、塩辛くは、できない。
今日は、あきらめよう。

軽く混ぜて、出来上がり。

ねぎを入れたら、炒めすぎない。
ねぎの風味を残すため、で、ある。

盛り付け。


食べる。

塩辛さは、かろうじて、許容範囲。

香り米、の香り、と、いうのは、穀物のこばしい香り、
で、ある。

文章で表現するのは、難しいが、ポップコーンの
こうばしい香り、というのを想像していただきたい。
あの香り、で、ある。
お米、ご飯なのに、あの香りがするのである。
炊きたてが最も香りが強いが、チャーハンになっても残っている。

焼豚。
今日は、このために、焼豚から作ったのであるが、
まあ、細かく切ってあるため、どう、ということはない。
気分の問題、であった。

チャーハンというもの、結局、ハムでもなんでも
一向に問題はない、と、いうことに、いきあたった。

じゃあ、存在感があるほど、焼豚を大きく切るのは、どうか、と、いえば、
それはそれで、チャーハンとしては、違う、のであろう。

ともあれ、焼豚作りから、チャーハンまで。
ひとまず、完結。

腹一杯、で、ある。





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