断腸亭料理日記2007

秋葉原・神田練塀町・

インドレストラン・ジャイヒンド

6月22日(金)夜

一週間が終わった。
今日は、雨、で、ある。

やっと、と、いうべきか、梅雨の天気、で、ある。
蒸暑い。

鶏が食いたかった。
焼いた鶏。

普通に考えると、焼鳥、なので、あるが、
ただの焼鳥では、おもしろくない。
なにがよかろう。

タンドリーチキン。
インド料理の焼鳥はどうだろうか。

しばらくいっていないが、秋葉原、神田練塀町のジャイヒンド
いってみようか。

カレーではなく、タンドリーチキンが食べたくて、
カレー屋にいく、と、いうのも、いささか妙かもしれぬ。

ともあれ。
オフィスを出ると、雨はやんでいた。

左内坂を降りて、JR市ヶ谷駅に出る。総武線を、秋葉原まで。

中央口改札を、ヨドバシカメラ側に出て、ヨドバシの前を北上。
交差点を渡って、真っ直ぐに、右側。
「インドレストラン」のネオンの看板が歩道に出ている。

入ってみると、狭い店だが、
パーティーのようなものも入っているようで、ほぼ満席。

「お一人様でしたら、すぐあきますので。」と、お姐さん。

待つことにする。
やはり、金曜日でもあり、人気でもあるのであろう。

いう通り、すぐにあく。

席に座り、さて。
とりあえず、ビール。
生、を、もらう。

なににしようか。

タンドリーチキン、という単品はある。

これだけ、というつもり、で、きた、のではあるが、
やはりきてみると、カレーも食べたい。

また、タンドリーチキン単品では、やはり割高、でもあろう。
タンドリーとカレー三種のセット、2800円、というもの。
ベリーホット、で、頼む。
(以前もこれを頼んでいた。)

ビールを呑みながら、待つ。

きた。


銀のプレートの上に、右側に大きな、ナン。
タンドリーチキンと、シークカバブ。

タンドリーチキンは、ヨーグルトにスパイスを入れたものに
鶏肉を漬け、タンドールというインドの焼き釜で焼いたもの。

シークカバブは、挽肉(鶏肉が多いよう。)にスパイスで
味を付け、鉄の串に巻き、つくねのようにして、
同じく、タンドールで焼いたもの。

シークカバブは、むしろ、ケバブ、といった方が、
今は、人口に膾炙しているやもしれぬ。
これはトルコ料理で、最近は、ここ秋葉原や上野に、
ドネルケバブといって、店ができ、なぜか定着している。

(そういえば、筆者はこれ、まだ食べたことはない。)

ドネルケバブは、羊肉を串に刺して、焼いたもの。

こうした串に羊肉などを刺して焼いて食べる方法は、
形はそれぞれ違うが、アラブ圏、アフガニスタン、から
中央アジア、文字通り、シルクロードに沿って、
ユーラシア大陸の東、満州まで存在している。

中国(満州)では、羊肉串、ヤン・ロウ・チュアンといって、
自分で焼いたこともある。

閑話休題。

銀のプレートの上には、同じく銀の器に入った、
カレーが三種と、デザートのヨーグルト、生野菜。
それから、形抜きされた、ライス。

まずは、チキンとシークカバブでビールを呑む。
チキンは骨付き。香ばしく焼けている。

シークケバブは、結構味が濃く、うまい。

ビールを呑み終わり、ナンでカレーに、かかる。

カレーは、手前から、海老のカレー。
真ん中が野菜のカレー。(前に食べたときには、豆、と、書いているが
今日は、大根、の、ような感じもしたが、、まさか、大根では
なかろう。やはり、豆か。)
向こう側がほうれん草のカレー(チキン)。

ここ、ジャイヒンドのカレーは、どれもこってりとしているように思われる。
このこってりは、ギー(バターの油分)とヨーグルト(?)が、
たっぷりと入っているのではないかと、思われる。

(以前に、元祖、新宿中村屋のレシピ、というので、自作で
ギーをしこたま使ってインドカレーを作った、ことがあった。
やはり、これに近い味になる。)

ベリーホット、に、してもらったので、かなり辛い。
こってりとして、かつ辛い、という状態である。

これはこれで、なかなか、うまい。

汗だくであるが、水は飲まない。
(なぜであろうか、辛いものが今ほど得意ではなかった頃には、
水をがぶがぶ飲んでいたが、最近は、ほとんど飲まなくなった。
カレーがまずくなるように思うのである。)

ナンも大きいので、かなり、腹が一杯になった。
デザートのフルーツの入ったヨーグルトを食べていると、
チャイが出てきた。
チャイはインドのミルクでいれた紅茶である。

チャイを飲むと、さわやかになり、汗も落着く。

うまかった、うまかった。

勘定をして、店を出ると、外はまた、ポツポツきている。
傘を持ってこなかったので、足早に、末広町駅まで、歩く。


電話: 03-3253-2626
住所: 東京都千代田区神田練塀町49 東和ビル





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