断腸亭料理日記2007

小島町・うなぎ・やしま

6月23日(土)夜

さて、土曜日。

今日は昨日と打って変わって、よい天気。
また暑くなりそうである。

第一食は、冷蔵庫に余っていた、冷し中華。
ハムはあるが、きゅうりも玉子も切れている。
鶏肉で蒸し鶏でも作ってのせる、というのも考えたが
鶏肉も切れている。
冷凍庫には、豚のローススライスがあったので
茹で、細く切って、のせてみた。
(豚シャブの細切り、という感じであろうか、、。)

第二食。
昨夜に引き続いて、また、カレー。
どうしたわけか、カレーがまた食いたくなった。
東上野一丁目、新御徒町駅の西側の出口先、右側。
スタンドカレーの、サカエヤ

HP

13時過ぎ、案の定、暑くなった。
短パンに下駄を履いて、出る。

まったくもって、日差しが強い。

食べたのは、カツカレー。
食い終わり、佐竹商店街の小さな食品スーパー、みかわや、を
回り、帰宅。

今日は夜、やしま、に、うなぎを食いに行こうと、
朝から、内儀(かみ)さんと話をしていた。
筆者などは、年がら年中、食べているが、
やはり、暑くなってくると、どうしても、うなぎ、で、ある。

テレビを見ながら、転寝(うたたね)。

6時過ぎ、内儀さんに起こされる。

「やしまにいくんでしょーー。」
で、ある。

朝、冷し中華に豚肉をのせて食い、昼にはカツカレーを食い、
その後、昼寝。大して動いてもいない。

しかし、うなぎは食いたい。

6時半過ぎ、内儀さんにせきたてられるようにして、出る。
(やしまは、まごまごしていると、すぐに看板になってしまうのである。)
格好は、やはり、下駄に短パン、上は白いポロシャツ。

やしまは、左衛門橋通りと春日通りの交差点。
南西側、交番の隣

歩いて、一分もかからない。
拙亭のあるマンションから、最も近い飲食店の一つでもある。

ご主人は以前からこの断腸亭料理日記を読んでいていただき、
昨年、二回行なった筆者の落語会にもきていただき、
顔を合わすということになった。
また、ご主人が東京のうなぎ屋さんの組合の、事務局の仕事を
されており、その組合の行事である、
浅草寺での放生会(ほうじょうえ)にご招待いただいたり、
という関係もできた。

放生会、06年秋

07年春

さすがに、6時台に看板になることはない。

店もにぎわっている。

調理場を覗くと、ご主人が顔を見せ、挨拶をし、
座敷に上がる。

瓶ビール(エビス)をもらう。

お通しは、いつもの通り、味噌豆。


なんということはない、大豆を茹でて、青海苔をかけて、
からしを添えただけのものだが、
落語などにも出てくる、昔からある、お惣菜であり、
酒の肴、である。
しょうゆをかけて、つまむ。

注文は、白焼き一人前と、うな重。

白焼きが、とどく。


こうばしい、よい香り、で、ある。
わさびじょうゆで、食う。

まったくもって、うなぎの白焼きというものは、
乙な食い物、である。

うなぎの蒲焼というものは、蒸す、蒸さないの違いはあるが
名古屋、大阪、九州と、日本中にあるが、
白焼き、というのはなかなか、一般的ではないだろう。
東京、江戸前に特徴的な食べ方、といってよいのだろうか。

甘辛の濃い味の好きな江戸っ子が、あえて、その味付けをしないで、
わさびじょうゆだけで、さっぱりと、食う。
そこが乙、に感じるところなのである。


うな重。
なん度も書いているが、ここ、やしまのご主人は、
浅草雷門の老舗、初小川で、修行をされた方で、
味は、その味を引き継いでいる。
一言でいうと、とてもさっぱりしている、のである。
東京の蒲焼の味は、基本的には、甘辛なしょうゆの濃い味で、ある。
それを、さっぱりと軽く感じさせる味付け。
しかし、濃い味が好きな東京人の舌にも物足りなさは
当然ながら、感じさせない。

先の、白焼きにも、ひょっとすると通ずるのではないか、と、いう。
「粋」な、味、なのではないかと思っている。

この味が、ご近所で食える、というのは、本当に幸せなことである。



、、、それにしても今日は、朝から、食いすぎであった。
気を付けねば、、。


やしま
TEL 03-3851-2108
東京都台東区小島2丁目18−19





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