断腸亭料理日記2008

本郷三丁目・ハンバーガー・

ファイヤーハウス

4月6日(日)第一食

さて、日曜日。

毎度、で、あるかもしれぬが、
チューボーですよ!シリーズ、(?)。

昨夜の番組はテリヤキバーガー。
そこで出ていた巨匠が、修業をしていたという
ハンバーガーショップが本郷にあることがわかった。

ファイヤーハウス(Fire House)、という。

ハンバーガーショップ、というよりは、アメリカンダイナー
というようないい方をした方がよいかもしれぬ。
むろん、ファストフードのハンバーガー店とは違う。
東京でもこの種の店は、一つのジャンルとして成立している
といってよいくらいなのだろう。

この日記でも人形町のブラザーズ
友人から紹介された、三軒茶屋のベイカーバウンス
を、書いている。

我々の世代、いや、もう少し上の世代から、であろうか
アメリカが憧れの存在であった頃、今となっては、
ちょっと懐かしい世界として、実のところ、私も嫌いではない。
たまには食べたくなるもの、でもある。

土日もやっており、営業時間も11:00〜。
場所は、本郷の春日通り沿い、三丁目の交差点の少し先。
今日も天気は、かなりよい。歩いていこう。

道は、考えるまでもない。
春日通りを真っ直ぐ。いかな断腸亭でも他にルートはない。

御徒町を抜け、広小路も突っ切り、天神下から、
湯島の切通しを上がって、本富士警察、
本郷消防署前を通り、本郷三丁目の交差点に到着。

ここで、このあたりの江戸の地図。


今、本郷というのはかなり広い。
水道橋、後楽園側から一丁目、二丁目、三丁目は、かの交差点南西。
春日通り北側が、四丁目、菊坂を境に北側が五丁目、さらにその北、
言問通りの南、本郷弥生の交差点までが、六丁目。
そして、東大が七丁目。

江戸の頃の本郷一丁目は、本郷通り沿いに
今の、順天堂へ入っていく交差点からはじまり、
順番に、二丁目があって、三丁目だけは、今とほぼ同様、
その先が、四丁目で、六丁目まであった。
また、毎度書いているが、江戸の頃の町は、
通りをはさんで、両側が町、という概念なので、
本郷通りに沿って反対側も、二丁目であり、三丁目である。

そして、この地図でも大きな敷地を占めているのは、
加賀藩上屋敷。加賀百万石、外様の雄藩。
敷地面積は、103,822坪という。(江戸明治重ね地図)
そして、ここは、今は、誰もが知っている東京大学。


本郷も かねやすまでは 江戸のうち

という川柳があった。

かねやすは、享保年間創業で、今も、
本郷三丁目交差点にある、洋品雑貨店。
ここから先は江戸の外、という定義があったのであろう。

(実際の江戸府の範囲、町奉行支配の墨引き、あるいは
寺社支配の朱引き範囲はもっとずっと、外側である。
この違いが以前から疑問であったのだが、
今回地図も見ていて気が付いたのだが、本郷通り
三丁目交差点の先が、見返り坂、と呼ばれていることを発見した。

この見返り坂は、江戸から追放される罪人と
身内の者が別れをする場所であった、というので
付いた名前であるという。(実際には本郷通りではなく
三丁目交差点の北側、桜木神社へ入る路地が、見返り坂、
である、ともいう。))

そして、加賀藩邸がこの本郷三丁目の外にあったのは、
やはり、外様の雄藩は、江戸の外側に置いておきたい、
という意図があったのであろう。

さてさて。

てくてく歩き、日差しも強く、着てきたセーターも
暑くなり、脱いでしまった。

ハンバーガーショップ、ファイヤーハウスに着いた。

時間的には、20分ほどであった。
11時20分、先客は、二組ほど。

店の内装はシンプルでクラシックな感じであろうか。
なかなか落ち着けるかもしれない。

奥のテーブルに、座る。

オーダーは、そのテリヤキバーガーと、コーラ。


味はというと、テリヤキソースだけではなく
別のマヨネーズ系のソースも同程度入っており、
モスバーガーなどで馴染みのある、あの甘いテリヤキ味
ではないのだが、これはこれで、別のものとして
うまい。

食べているうちに、お客がどんどん入り、
出る頃には、入口で待っている人も出てくるほど。
かなりの人気なのであろう。

会計をして、出る。

うまかった、うまかった。

やはり、アメリカンも、たまにはよいものである。



FIER HOUSE




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