断腸亭料理日記2008

浅草・洋食・グリルグランド

2月23日(土)夜

会社で少し仕事をし、再び、家に持ち帰る。
同じことができるのであれば、家でできた方がよい。

会社からの帰り道、天気がよく、随分暖かいので、
車の屋根を、開けてみることにする。
車は、いわゆる、コンバーチブル、というもので
屋根が開く。

暖かく、風がかなり強い。
夕方から、また、寒くなる、と、天気予報でいっていたが、
この強い風は、ひょっとすると、春一番、かもしれぬ。
もう、2月も終わる。
そんな時期かもしれない。

帰宅し、6時までは、仕事。

仕事をしながら、夜は、観音裏の洋食や、
グリルグランドはどうだろうか、と、思っていた。

久しぶりかもしれない。

なぜ、グランドか、といわれても、今日はよくわからない。
ふと、思い付いた。

あそこの、ミックスフライが食いたい、と、思ったのである。

6時。
店にTELを入れてみる。

と、満員のようである。
最近は、人気、なのかもしれない。

7時であれば、というのでそうすることにする。

10分前家を出る。
天気予報の通り、打って変って、かなりの寒さ。
風も強いが、寒風、で、ある。

今日の天気予報は、随分と当たっている。

春日通りで車を拾い、国際通り、言問通り、
柳通りの二本東側の路地で、車を降りる。

路地を北へ入って、2〜3本目。
グランドは、左に曲がったところ、
見落としてしまいそうなほど、ひっそりと、
しかし、看板は堂々と掛けられて、ある。

いわれた通り、ほぼ満席で、一つテーブルが
あけられていた。

名前をいうとそのテーブルに案内される。

寒くても、内儀(かみ)さんは、まずはビールがよいという。

キリンビールをもらう。
注文は、なにがよかろう。

筆者は、ミックスフライさえ食べられれば、それでよい。

ミックスサラダ、ハーフと、内儀さんはカキフライ。
なんでも、パスタが食べたかったというので、
ナポリタンを頼む。

サラダがきた。


レタスにトマト、グリーンアスパラ、きゅうりなどの上に
マヨネーズをきれいにあしらっている。

ドレッシングがうまい。

きたきた、ミックスフライ。

これこれ、これである。
これがうまいのである。
見るからに、カリッとしっかりと、揚がっている感じがする。

ソースをかける。


右から、海老フライ、カキフライが二つ。
左上が豚ヒレのカツレツ、その下は白身。

タルタルソースが添えられ、
ポテトサラダと、ドレッシングがかけられたキャベツ。
マスタードをちょっと、皿に取って、食べ始める。

なん度もかいているので、今さら改めて書くこともないだろう。
これ以上完璧なミックスフライは東京には存在しないだろう。
衣から、中身まで、最高にうまい。
こういうものには、ミシュランは三つ星を付けてほしいが、
なまじ洋食、フライものであるだけに、フランス人には
わからないかもしれない。
ここまで完璧に仕上げられる技自身もすごいのだが、
奇を衒ったものではなく、どこにでもある、ミックスフライを、
ここまで技を注ぎ込む料簡そのものが、稀有といえまいか。

さて、ナポリタン。


これは、ちょっと珍しいかもしれない。
色が、普通のケチャップとは少し違うようである。
なんであろうか。
多少、粘度も緩いように思われ、
自家製のケチャップ、なのかもしれない。
味は、むろん、うまい。

今日も、大満足、で、ある。

勘定をして、出る。

ビールを呑み過ぎて、寒くなってしまった。
すぐ近所の居酒屋、ぬる燗
焼酎のお湯割りを一杯呑んで、帰宅。


グランド
〒111-0032 東京都台東区浅草3-24-6
03-3874-2351




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