断腸亭料理日記2008

だんちょうていの出張食い倒れ日記・京都編

先斗町・炭火割烹・いふき その1

9月25日(木)

京都、祇園の江戸前鮨、まつもとで鮨を食って、
翌日は、大阪と京都を移動しながらの仕事。

夜は、表題の通り、今年、五月に発見した、先斗町の
いふき

なのだが、その前に、一つ、お昼を書いておきたい。

こちらを知っている人に、連れてきてもらったのだが、
京大のそば、丸太町の、京のつくね家、という鳥やさん。

外観は町屋風。


食べたのは、鶏から揚げの定食。


なんということのない、鶏から揚げの定食のようだが、
ほうれん草に辛子酢味噌をかけてあったり、
鶏から揚げ自体も甘酢がけだが、丁寧に作られていた。

ともあれ、夕方、仕事は終了。

明日の予定は、朝一、九州の福岡へ移動。
朝、8時の飛行機で伊丹空港から。
そこで、今日泊まるのは空港のそば、ということで
大阪の十三にした。(空港そばには、あまりホテルはない。)

今日の夜飯は、大阪、という選択肢もむろんあるのだが、
夜、十三のホテルにはいればよいので、京都が二晩続くが、
5月に行った、いふきに、またいってみよう、と、考えた。


予約は、6時。

時間まで、三条大橋の西詰のコーヒーショップで
メールチェックやら、仕事。

10分前に店を出て、いふきに向かう。
むろん、路地を覚えているわけではないので、
西側に入る路地番号を丁寧に見ながら、歩く。

21番路地は、ずっと四条寄り。
見つかった。

予約は昨日の夜しておいた。

路地に入り、ずっといって、右側。
白い麻の暖簾、白木の格子。
二回目だが、やはり少し緊張する。

ガラっと、開けて、入る。

名乗り、奥にいるご主人に会釈をすると、
なんとなく、思い出して、くれたよう。

前と同じカウンターの奥に案内され、座る。

腰を下ろすと、出張二日目、どっと、疲れが出る。
出されたおしぼりで、顔をふく。
ビールをもらい、一杯は一気に飲み干し、どっと、溜息。

お疲れですね〜、と、ご主人。

そうそう、疲れます、、。

しかし、これから、うまいものが食えると思うと、
元気が出てくる、ので、ある。

まずは、先付から。


蟹の酢のもの。
かには、ひしがに、といっていたが、わたりがにの
ことだという。
いくら、に、一番上は、菊の花びら。
青みは、、、聞くのを、忘れてしまった。

酢の味がきつすぎず、さっぱりと入る。

造り。


左側は、見た通り、まぐろ。
これは、昨日の、祇園の鮨や、まつもと、と、同様に
下北、竜飛といっていた。
上が、はも、と、その肝。
はもといえば、細かい骨があり、骨切り、というのを
するのは有名だが、これは、骨のない部分だそうである。
右側の白く細いのが、いか。
するめいか、だ、そうな。

まぐろは、やはり、あまくて、うまい。

はもの肝のせは、びっくり。

肝のせ、といえば、ついこの前、月曜に、仙台で
かわはぎと、深海魚という、どんこ、の、ものを食べた。
あれもうまかったが、はもも随分とイメージが変わる。

骨切りをした、刺身、湯がいて梅肉、というのが
普通で、これならば、私も食べたことがある。
京都をはじめ、こちらでは、夏の風物詩、これがなければ、
夏ではない、というものだというが、
東日本の人間には、むろんピンとこないし、
食べても、びっくりするほどうまいものであるという
印象はなかった。

骨のないところを使っているという通り、骨はなく、
白身の刺身で、肝がまた、こってりとし、うまい。

それから、いか。
ここまで細く切っているのは、初めてである。
口に入れると、驚くほど、あまみが出る。
こういう造り方があるのだろうか。

はもの肝といい、するめいか、といい、
京料理にある技なのか、ご主人の発案なのか。
どちらにしても、新鮮である。

京料理というと、こうして、このくらいのタイミングで
鮨が出るもの、なのか。(前回は、穴子の鮨であった。)
鯖寿司。


表面に包丁目が入り、炙ってある。

上にのっているオレンジ色のものは、
麦味噌であろうか。ちょっと甘みを添えている感じ。

味はよい。

それにしても京都ではなぜ、このあたりのタイミングで、
鮨を出すのであろうか。

会席?、懐石?からきているのだろうか。
腹が減っているので、このタイミングで出されるのは、
とても時宜を得ている。
理由は今度調べておこう。



といったところで、だいぶ長くなった。
続きは明日。



炭火割烹 いふき
〒604-8015
京都市中京区先斗町四条上がる21番路地
075-211-3263




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