断腸亭料理日記2008

新いか、と、秋刀魚刺し その2

9月7日(日)夜

さて、御徒町の吉池で、すみいかと、少し小さいが、
山口の白いかを買って、真っ直ぐ、帰宅。

夕方、料理を始める。

まずは、いか。

左側が、すみいか、右側が白いか。

すみいか、というのは、東京での呼び名で、
一般的には、甲いか、というのが正しいのだそうな。

東京では、墨が付いたままの黒い姿で流通している。
だから、すみいかなのか、よくわからぬか、
そういうもの、の、ようである。

なぜだか、今日のすみいかは、売り場でも
きれいに洗った状態であった。

まずは、すみいか、から、さばく。
こちらは簡単。

足を引っ張ってはらわたごと、引っこ抜く。
甲いか、というくらいで、軽石のような、甲が付いている。
この甲をはずし、縁に付いている、小さなエンペラから
皮をむく。

四杯。
きれいに洗う。

下足も、目玉、少し残っているはらわら、などを取る。

いかの、はらわたやスミは、
鮮度の問題もあるのかもしれないが、
かなり生ぐさい。

次に、白いか。
どうも私は、するめいかやら、やりいかをはじめ、
今日の白いかも含め、ノーマルな形のいかをさばくのは、苦手。
薄皮が、うまくむけない、のである。

うちの内儀(かみ)さんは、北海道出身だから、
なのか、わからぬが、うまい。
その上、どうも、いかをむくのが、好き、であるらしい。

今日は、少し、コツを聞いて、自分でもやってみる。

文章で表現するのは、むずかしいのだが、
エンペラを胴から引っ張るようにして、一緒に
薄皮をむく。
つまり、エンペラを、きっかけにして、薄皮まで
一気にむいてしまうのである。
多少わかったような、、。

白いかも三杯分、さばく。

さて、秋刀魚。


これが、大黒さんま、なるもの。
確かに、大型で身も、腹もしっかりしている。

これは、三枚に下ろし、切る。

それぞれ、盛り付ける。

このいか、どちらが、どちらか、おわかりになろうか。

前者が、白いかで、後者がすみいか。

ちょっと、見た目に、表面が柔らかそうなのが、すみいか、
で、ある。

味は?
どちらも、うまい。

プチプチとした食感と、あまみ。

まあ、人それぞれ、好みである。
するめいかや、やりいか、あおりいか、色々な、いかがあり、
それぞれの好きな方もおられよう。
しかし、私は、白いかも、すみいかの二つ、どちらも、
いかとしては、双璧であると、思う。

なかでも、やはり、すみいか。
このほのかな香り。
そして、新いかともいえる、であろう、
小さいものは、柔らかく、飛び切り、で、ある。

さて、大黒さんま。

しょうがで、食う。

確かに、これは、うまい。

脂も十二分にありながら、なまぐささは、まるでなし。

だが、一本、470円。
一本70〜80円で買える秋刀魚の値段の6倍?。
このくらいうまくて、むしろ、当然、と、いうべきか。
(いや、金額の差と、味の差を比べると、
残念ながら、味は負けているだろう。
400円の差はなかろう。秋刀魚である。)


おまけ。
引いた、秋刀魚の皮を、塩をして、
オーブントースターで焼いた。


これも、脂がたっぷりで、うまい。




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