断腸亭料理日記2009

日本橋・蕎麦・やぶ久

9月16日(水)夜

今日は、3時すぎから大手町のMDBで資料調べ。

6時まで。

MDBのある大手町ビルから、前の永代通りに出る。
どこへいこうか。

お多幸かやぶ久か。

ともあれ、日本橋方向へ歩こう。

JRのガードをくぐって、呉服橋へ。

そういえば、このガード、東京駅から一つ目、で、あるが、
名前はあるのだろうか。

JRに限らず、鉄道の踏切や橋、などには、その鉄道によって
すべて名前が付けられている。
まあ、これはいわば公称。
東京のガードの名前で有名なのは、新宿の大ガード、で、あろうか。
青梅街道(靖国通り)とJRのガード、で、ある。
これはおそらくJRの内部の名前ではなく、通称、で、あろう。

ここは調べてみると、公称かどうかはわからぬが、予想通り、
呉服橋ガードというようである。

呉服橋とはむろん、永代通りの外濠にかかっていた橋の名前。
そして今は、この先の外堀通りと永代通りの交差点名。

ガードの交差点を渡って、朝日生命のビル。
その隣が、新日鉄の本社ビルだ。いや正確には、だった。
この夏、新日鉄の本社ビルは丸の内へ移っているよう。

この時間、6時ということだろう、表のシャッターを
下ろしている。

さらにその隣、呉服橋の交差点の角は、
大和証券本社ビルであったが、これも解体予定らしい。
今は、大和証券グループの本社は、この南、東京駅にくっついて
建った、グラントウキョウノースタワー、のよう。

新日鉄にしても、大和にしてもどちらも
有名な本社ビルであった。
やっぱり、再開発、なのであろう。

大和の角から、対角の角、へ渡り、外堀通り、
AM/PMの路地を入る。

この路地の右側は、焼鳥やだの、最近増えている、
ホルモンや。あ、三州屋、も、ある。
(銀座だの飯田橋、新橋にもあった、三州屋であろうか。
雰囲気はそんな感じである。)
このあたりも、もう、ぽつぽつとお客も入っている。

お多幸か、やぶ久か、と考えてきたが、ここまで歩いてきて、
9月になって、だいぶ涼しくなったとはいえ、薄汗をかくほど。
やっぱり、まだおでんで、早かろう。

やぶ久の方に、曲がる。

店に入ると、一階はもう、数人、お客は入っている。

入口付近のあいているテーブルに座る。

ヱビスの瓶をもらう。

さてと、つまみは、なにがよかろう。

ここは、季節ごとに違ったかき揚げがあり、
それを、天ぬき、にしてもらうのが、たのしみ、
なのだが、天ぬき、と、いうのもまだ、あついだろう。

品書きを見てみる。

板わさやら、焼海苔やら、
そばやにあるつまみは、一通りある。

ん?
焼き鳥、がある。

そばやで焼鳥というのは、
そう、神田まつやにも、あったっけ。

頼んでみよう。


ねぎとしし唐。
皿の端には、黒っぽい唐辛子の粉。
これがよい香りで、うまい。

一通り呑んで、そば。

夏にここにくるのは、初めてであったろうか。
夏野菜の天ぷら、というのが、なん品もある。
ちょっと、気になる。

中で、天おろし。
海老天と、この夏野菜の天ぷらがのった、おろしのぶっかけ。

元来、東京のそばやでは、冷たいそば、と、いえば、
ざるやもりで、このぶっかけ、というような
ものはなかったのだと思われる。
少なくとも、私の子供の頃にもまだなかったし、
今でも、池の端藪にしても並木藪にしても、ない。

現れ出したのは、いつ頃だろうか。
30年程度前であろうか。
最初は、冷やしたぬきであったか。

こうしたぶっかけは、どこから現れたのであろうか。

名古屋には、うどんやきしめんが主で、あるが、
コロ、と、いって、ぶっかけに相当するものがある。
(中で、海老天のコロを、特に、海老おろし、といって
名古屋のうどんやの夏の一押しメニュー、で、ある。)

おそらく、名古屋には昔からあったのだろう。
(うどんの本場、関西、大阪、四国讃岐、
九州博多などはどうなのであろうか。)

西の方から入ってきたのか、わからぬが、
まあ、東京のそばやのメニューとすれば、昔からある
粋なものではないのかもしれぬが、やはり、うまいもの、
で、あることは、間違いない。

で、その、天おろしを頼んでみる。


彩りはよいが、そばは見えない。

先に、天ぷらから食う。
コーンの天ぷら、これがうまい。
おそらく、これ、最近出てきた、生でも食べられる
コーン、で、あろう。

ある程度、上を食べて、かき混ぜて、食う。

うまい、うまい。

ここのそばは味もよいが、量もある。

腹一杯。

勘定をして、出る。

銀座線で、帰宅。


ぐるなび




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