断腸亭料理日記2010

日本橋高島屋・特別食堂・

うなぎ・五代目 野田岩

8月25日(水)夜

相かわらずの酷暑が続いている。

夕方資料集めのため、大手町。

18時に終えて、出る。

日本橋の方に向かいながら、なにを食べようか、
考える。

うなぎ!。

暑さで疲れているし。

この界隈で、うなぎ、と、いえば、日本橋高島屋
特別食堂の野田岩

これも、いわずと知れた、池波レシピ。

日本橋高島屋といえば、先日夜、帰り道に、
すきやばし次郎の出店に初めて入ってみた。

デパートに入っているレストランなどに、
平日の夜、入る習慣はなかったのだが、それもあり、
ということになり、選択肢に浮かんだのである。

携帯で営業時間を調べてみる。
特別食堂の野田岩のラストオーダーは、20時。
これならば、大丈夫、で、ある。

元々は、そんなわけで、ウイークエンドの昼間にきていた
のだが、最近は人気で、うなぎが売り切れていることにも
よく出くわし、随分とご無沙汰であった。

なくなっている可能性もあるが、まあ、いってみようか。

中央通りを渡り、高島屋に入る。

店内から、裏の新館へいこう。
四階までエスカレーターで上がり、奥へ。
すきやばし次郎の前を通り、新館の特別食堂へ。

きてみると、広い特別食堂だが、なかなか、にぎわっている。
だが、座れぬほどではなさそう。

入口に、案内で立っている係りの男性に、野田岩のうなぎが
あることを確認し、案内を頼む。

左奥、壁際の席、で、ある。。

やはり客層は、お金のありそうな年配の奥様と娘、孫。
同じく、夫婦、男性二人、という組合せもある。
値段が値段である、皆さんお上品そう。

座って、すぐ、ビールを頼む。
キリンラガーの中瓶。

さて。
なににしようか。

随分と、久しぶりだが、以前は、一番安いお重にしていた。
そうであった、池波先生は、ここでは、中にも蒲焼を入れた、
中入れ丼であった。
あるいは、ここには、志らやき丼、という、白焼きののった、
丼もあった。珍しいので食べてみてもいいか、、、。

えーい!。
こうなったら、一番上。
白焼きと蒲焼の二段というのがある。
これにしようか。

お姐さんが、ビールを持ってきてくれて、
注いでくれた。
白焼きと蒲焼の二段を頼む。

珍しく、書籍ではなく、雑誌を読みながら待つ。
私も印刷会社に勤めいているので、雑誌書籍の売れ行きは、
専門ではないが、ある程度は、承知している。
ご存知のように長期の市場の縮小が続いている。
自分を振り返ってみても、以前は、毎週、毎月、
あるいは、特集によって、買うことにしていた、

雑誌があったこともあるが、10年以上前から、
皆無、になっている。
皆さんもそうだろうが、読みたいと思えるものがほとんど
ないからである。(特に男性の方はそうであろう。)

珍しく今日読んでいるのは、東京人。
今月の特集は、川。
東京の川のこと。

断腸亭永井荷風先生は小説「すみだ川」、あるいは、
随筆の「日和下駄」などでも書かれているが、江戸、東京、特に
下町を、東洋のベニスとしてその美しさを讃え、なくなっていくことに
悲痛な叫びをあげていた。

東京の堀川は、明治大正、昭和、戦後、と市街化、工業化により、
汚濁は激しくなり、人々は、背を向け、蓋をしてきた。

それが、神田川、日本橋川、隅田川、の都心各河川。
数々堀を持つ、本所深川。
墨田区、江東区、江戸川区など東部の各区は、
東京都などと連携し、ここなん年もの間、スーパー堤防といって、
堤防を工夫するなど、一朝一夕にはいかないのだが、
少しずつ、そばに住む人々が川を向いて暮らせる
ようになりつつある。
また、江戸川区などでは、暗渠にした堀の上に親水公園を
以前から作ってきた。コンクリートで塗り固めた上に
“川らしきもの”を再現するのではなく、野川というらしいが、
川底を土に戻し、生き物が住める、生態系のある川に
戻す試みを一之江あたりではしているらしい。

我が台東区、浅草にも堀川は多くあった。
山谷堀、新堀、忍川、鳥越川、三味線堀、、、、
さすがに、これらを全部戻すのは、無理であろうが、
私などは、出来うることならば、そうしてほしいと、思ってきた。

NPO、区、都と、やはり、同じようなことを
考えて、向かっている方向は堀川を戻す、であるのは
少し、安心した。

と、いったところで、きた。
ふたを開けてみる。


ん?白焼き。

私、白焼きと蒲焼を飯の中に入れる、中入れを
想像していたのだが、白焼きの部と、蒲焼重の部に分かれた
二段のお重であった。


むろん、それでも、よい。

上にある白焼きをつまみに、ビールを呑み、
呑み終わってから、お重へ。

白焼きも、お重も、むろん、うまい。

なん回も書いているが、ここの蒲焼はさっぱりめ。
香ばしく丁寧に焼かれたもの、で、ある。

ここは、ホテルのレストランともまた違うのだが、
なんとなぁ〜く、上品な時間の流れる食事空間。


まんぞく、まんぞく。

勘定をして、銀座線へ。






日本橋高島屋特別食堂




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