断腸亭料理日記2010

上野・昇龍の餃子

2月28日(日)第二食

雨模様で、寒い日、で、ある。

朝起きてつけたTVで、女子のスケートで、
惜しい、銀メダル。

今日は、東京マラソン。
b私の住む、浅草あたりも、ランナー達が走る。

午後から日が出てきて、多少気温が上がる、
と天気予報でいっているが、この天気で走るのは、
たいへんそうである。

しばらくTVを視ていると、津波警報が出た。
心配、で、ある。

第一食は(既に書いたが)むき身のぶっかけ飯。

津波の到達予想時刻が三陸で1時半。
NHKでは、ずっと、この情報を流している。

民放でも番組を流しつつ、津波の情報も時折
放送している。


コマーシャル。
冷凍食品の餃子、で、ある。

餃子、食べたいな。

買いに行こうか。
私には、餃子といえば、上野、昇龍

なんとなく、津波の到達予想時刻の1時半が気になっており、
それまでには、戻ってこよう。

と、いうことで、11時半すぎ徒歩で出る。

雨もしょぼしょぼ、その上、寒い。

今日は、落語の稽古、というほどではないのだが、
先日の、黄金の大黒、ではなく、天災、を
つぶやきながら歩く。
(天災も、落語会で一度やっていたか。)

アメ横界隈、天気のせいか、津波の影響か?
人通りがいつもより少ない。

昇龍の前に、アメ横のいつもの魚やをのぞいてみる。
目がとまったのが、メジマグロ。
ほんの小さいものだが、一本500円。
買ってみようか。

それから、ガード下の昇龍にまわる。
店の前は、昼時でもあるからであろう、
店で食べようという人の行列ができている。

私は、持ち帰りの、焼いてある餃子。
店の前で、小父さんが売っている。
1パック、450円、2パック。

メジマグロとともに、ぶらぶらぶら下げて、
帰宅。

帰ると、1時。
津波予想時刻までには、間に合った。

さてさて、昇龍の餃子、餃子。

こんな感じである。



大きめの皿を用意し、ついている、ラー油の入ったタレを
開け、ビール、ビール。


見た通り、昇龍の餃子は大きい。
これの食べ応え、が、よいのである。

小さな一口餃子、と、いうのもわるくはないが、
好みとしては、大きい方がよい。

そして、肉汁たっぷり、ジューシー、
というようなものでもない。
しかし、具がずっしりで、大きな食べ応えと相まって、
うまい。

ジューシーではない、と、書いたが、
ここのものは、皮で完全に中身を閉じていないものもある。

よく、餃子は噛み切った時に、中の肉汁が、
出てくるような、ジューシーなものでなければ、
ならない、と、いう人がいる。
そういう人は、昇龍のものはまったく評価に値しない、
と、思うのだろう。以前に、私宛に、ここのものは、
うまいか?と、書いてきた人がいる。大きなお世話、
で、ある。

むろん、ジューシーはジューシーで、うまいということは、
私は、否定はしない。

しかし、餃子とは、それだけではない。
世の中には、最初から閉じていない、餃子も
存在する。(紅虎、の、ものなど、その代表、で、あろう。
しかし、十分にうまい、と、いえるだろう。)
昇龍の餃子は、そういった、ジューシーを目指してはいない、
と、思うのである。しかし、十分にうまい。

誰であろうか。
ジューシー、などということを言い出したのは。

おおかた、グルメマスコミあたりであろう。

餃子のうまさは、それだけではない。


誰かさんのいったことではなく、
自分の舌で味をみきわめてほしい、と思うのである。







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