断腸亭料理日記2010

松が谷・ふぐ・牧野

1月10日(日)夜

さて、日曜。

連休であるし、今夜はなにを食べようか。

寒いし、温かいもの、鍋、か。
あんこう鍋のいせ源?、あるいは、
先日来、なん軒かまわってみている、
『過去いっていない池波レシピの店』も、
まだ、いくつかあり、鍋も、鬼平の“五鉄”のモデル、
といわれているところ、などもあるのだが、
やはり、日曜は、休みのところが多い。

どこがよかろう、、。
文春の「東京いい店」をパラパラ見ていると、
ふぐや。それも、松が谷、と、そうとうご近所の店を見つけた。

場所は左衛門橋通りから、合羽橋本通りを東に曲がったところ。
あー、あそこに、ふぐや、があったなぁ、という記憶はある。

以前から載っていたのかは、わからぬが、
知られた店ではあったのだろう。

店の名前は、牧野、と、いう。
知らなかった。

年始だし、ふぐはいいかもしれない。
日曜日もやっている。

そういえば、先シーズンは、向島のはしもと
というところに、いっている。

私は、ふぐ、というのには、それほどに
思い入れはないのだが、それでも、やっぱり、
シーズンになると、一回は食べておこうか、
と、思うようにはなるものである。

昼過ぎ、TELを入れ、6時半に予約をし、
刺身を用意しておきますか、と、聞かれたので、
一人前頼んでおく。

今日も着物でいこうか。
正月着ていたものが、まだ衣桁に掛けてある。

拙亭のある元浅草と、松が谷は浅草通りをはさんで、
隣、で、ある。左衛門橋通りを北上して、すぐ。

6時過ぎ、雪駄を鳴らして、ぶらぶらと出る。
道順を書くまでもない。真っ直ぐ。

合羽橋本通りまできて、右。
すぐ左にある。

入ると、店は、比較的広い。
調理場とカウンター、テーブル席もある。
名乗ると、入ってすぐのテーブル席を案内される。

テーブル席だが、下足を脱いで上がるようになっている。

寒いが、最初はビール。


ここは、コース、というのはなく、
すべてアラカルト。
刺身は、一人前頼んであるが、
あとは、、。

おきまり、だが、煮凝り、それから、
ここは、焼ふぐ、というのが、名物らしいので、それ、と。
やっぱり、鍋は、はずせまい。
内儀(かみ)さんの希望で、揚だしも。
みんな一人前ずつ。

煮凝り。


あまくて、うまい。

刺身。


ビールから、すぐに、ひれ酒へ。
これも、お約束。ふたをされて出てくるが、
マッチも一緒に出てきて、ふたを取って、
マッチをすって、火をつける。


よい香りで、温まる。

刺身を食べ終わると、今度は、焼ふぐ。
水が張られ、網のついた、ガスのコンロが運ばれる。

焼くふぐは、おろしぽん酢に万能ねぎを散らしたものに
漬けられて出てきた。


お姐さんがまず、焼き方を教えてくれた。


刺身よりも厚めの切り身、に、なっており、
これを網に載せ、さらに、上に、おろしぽん酢をのせて、
3〜4分火が通れば、OK、とのこと。
(骨のあるところは、よく焼いて!。)


なるほど、名物、というだけある。
ふぐ刺しもよいが、これは、うまい。

いくらでも食べられる。

揚だしもきた。
最初の煮凝りもそうだったが、一人前、二切れを
一人ずつに分けて出してくれている。


これは骨のあるところ。
骨のあるところは、火を通すと、
プリプリの身が、実に堪えられない。

鍋。


白菜、春菊、豆腐。
骨付きが主、で、どんどんと入れる。

お。

この豆腐は、いい豆腐だ。
弾力が強く、豆乳が濃いものではなかろうか。
(根岸の笹乃雪のものが、こんな感じ、で、ある。)


うまい、うまい。

だいぶ食べた。

これで終わり、でもよいのだが、
やっぱり気は心、一人前、おじや、に、してもらう。

お姐さんが作ってくれる。



ぽん酢を少したらして、これがまた、うまい。

満腹。

ひれ酒はうまいので、ついつい呑みすぎてしまう。
今日はセーブし、二杯。

お勘定をしてもらう。
これで、一人1万ほど。
まあ、相場、で、あろう。

カウンターも、テーブルも、奥の座敷、
さらに二階もあるようだが、ほぼ満席、で、あった。

下町らしく、居心地のよい、
うまいふぐや、で、あろう。


台東区松が谷3−8−1
03−3844−6659






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