断腸亭料理日記2010

朝飯

9月12日(日)朝

資料作りは、なんとか、終わった。
こういうものは、手を入れればきりがないが、
区切りは付けた。

今日は、下見、で、ある。
むろん、よく知っているところなので、
どこに何があるかは、よいのだが、
やはり、歩く時間など、実地にみておかねば、
ということ。

その前に、朝飯。

昨夜、米をといで浸水をしておいた。
電気炊飯器ではなく、鍋×ガス、で、炊く方法。

これは、事前に浸水さえきちんとしておけば、
15分程度と、圧倒的に速い。

他にはおかずは?
あまり、ドカ食いしてもいけないし、
先週の体調不良から、量を食べないのに
身体が慣れつつあった。

炊き立ての飯に、漬物、塩辛、そんなものだけでも
さっぱりと、よいか、とも思った。

だが、まあ、味噌汁くらいは作ろうか。

冷蔵庫に、先週、お好み焼き用に取ったものが、
鍋ごと入れてあったのに気が付いたのである。
これでよかろう。

実(み)は?
同じく、冷蔵庫の野菜室に、茄子があったので、
これでよかろう。

茄子は細く1/4、さらにそれを短く半分。

出汁の鍋に入れ、火にかける。
柔らかくなったら、火を止め、味噌を溶いておく。

次に、飯。

鍋はホーローに耐熱ガラスのふたのもの。
このガラスの蓋というのは、飯を炊くには、都合がよい。

まずは、ガス台の普通の大きさの五徳で、
一気に煮立たせる。

煮立ったら、一度火を止め、しゃ文字で、下から混ぜる。
これは加熱具合を均等にするためらしい。

ここからは、ガス台の一番小さな五徳で、且つ、
最弱火で、加熱。
水分を飛ばす。

ふたがカタカタいって、水分が飛んでいく。
ここで、ガラスのふたが威力を発揮する。
見えないと、まったくのカン、になるが、
見えれば、ある程度、水の飛び具合は、わかる。

飯の炊き上がりは、むろん、好み、で、ある。
当初、この炊き方は、吉兆の徳岡氏のレシピで、
料亭では、蒸らさず、ベチョベチョではむろんないが、
瑞々しい状態で、でき上がり。

私は、普通の炊き上がりを目指す。

問題は、火を止める目安。
最近目安にしているのは、におい。
焦げくささが軽く出てきたら、ということにしている。

鍋についていなくてもよいが、注意していて、
おこげ、の、においがしてきたら、火を止める。

ここから、5〜6分、蒸らす。

その間に、味噌汁を加熱。

そして、おかずに、もう一品。
冷蔵庫に残っていた、豚生姜焼き。
これもレンジで温めて、出す。

京都の柴漬けに、鰹の塩辛(酒盗)。


生姜焼きが加わってしまったので、
シンプルな朝飯にはならなくなってしまった。
そして、一膳にしておこうと思ったのだが、
もう半膳、、、。(いけない、いけない。)

だが、こんな、なんでもない朝飯が、
うまいもの、で、ある。

食べ終わり、昼前、床屋方々、下見に出る。
短パンに半袖のポロシャツ、足元は下駄。
汗ふきの手拭いを二本持って、徒歩。

床屋は、仲御徒町のQB。
ここから、地下鉄に乗って、とある場所まで移動。
浅草北部を歩く、ということになる。
(だいたい、想像できるであろうが、、。)

浅草北部、というのは、今は、一般には、
ほとんど知られていない、あるいは、観光客などは
ほとんどいかない、地域、で、あろう。

だが、歴史的には、ご存知の新吉原、山谷掘、
日本堤の土手八丁、あるいは、幕末の芝居町、猿若町等々、
歌舞伎、落語を含め、文学作品にも、数多く登場した場所。
見るべきもの、語るべきものには、枚挙に暇がなく、
『浅草』というところを語るには、欠くべからざる
地域、で、ある。
(必ずしも、公明正大な歴史ばかりではなく、
忘れたい、覆い隠したい歴史もあるところ、でもある。)

また、池波先生生誕の地も、この区域。

ともあれ。

浅草北部、下駄を鳴らして、汗みずくで、
まわってきた。








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