断腸亭料理日記2011

吉池で刺身を買って。

6月10日(金)夜

夜、帰り道、19時前、
ちょいと早いので、御徒町の吉池に寄る。

日が伸びたもの。
今の日の入りは、なん時であろうか。

19時までは街灯がいらないくらいに明るい。

むろん、毎年、こうなのであるが、
今年は、急に日が長くなっているような
気がしてならない。

なぜであろうか。

4〜5月とバタバタとし、今もそのバタバタは続いているが、
バタバタ続きで、まわりを見る心の余裕が、どうも
なかった、ような気もする。
(そういう意味では、少し、落ち着いてきた、
のであろうか。)

吉池にきてみると、もうそろそろ、片付け始めており、
対面販売のコーナーは、品数が少ない。

刺身?

赤いマジックで、店のお兄ちゃんが値下げを
書き込んでいる。

安くなった、カンパチ。
うまそう。

小柱。

これは別段、安くなっていないが、
好物。

池の端藪では決まって、この小柱のつまみ
「柱わさび」を頼む。

ちょいと、よい、もの、である。

前にも書いているが、小柱は、東京では
2種類出回っており、ここにも両方ある。
北海道の大きな粒のものと、江戸前(千葉)の
小粒のもの。
値段は、3〜4倍であろうか。
東京のちゃんとした、鮨や、や、天ぷらやで使うのは、
大粒の北海道のもの。

家でつまみに食べるのであれば、
江戸前のもので十分。
いや、むしろ、その方が、気分、であろう。

小柱が敷き詰められた、
白いプラスチックの板、1枚。

レジに向かう途中、ふと、目にとまった。
生しらす、静岡産。

200円ほどであったか。

旬のもの、であろう。
安いので、買ってみようか。

勘定をして吉池を出て、
春日通り、スタバの前までくると、
ちょうどよく、錦糸町行のバスがきた。

走って乗る。
御徒町から、元浅草の拙亭までは、10分ちょい。
むろん普段は歩く、のであるが、今日のように、
バス停を通りかかって、ちょうどバスに出くわせば、
乗る。

帰宅。

皿に出すだけ。


カンパチ。
シコシコした歯応えと、香り。
そして、これは、十分に脂がのっている。
(昨日、吉野でも食べたっけ。)

それから、生しらす。

これは、もしかすると、私は、今一つ、
得意ではないのかも、しれない。
ものも、極上、というわけではなかったのかもしれぬが、
ちょいと、生ぐさいし、苦みが気になる。

世の中で、珍味、希少品、贅沢品といわれているもので、
私は今一つ、得意でないものが、もう一つある。
白子、で、ある。
これも、生ぐさいものは、ダメ。

光物はむろん、クサヤや、酒盗、鮒ずしなどなど。
生ぐさいものでも、くさいものでも、
大抵のものは好物であるが、この二つは、どうも、苦手
のようである。
(内儀(かみ)さんも、生しらすは、今一つなので、
結局、茹でてしまった。)

小柱。


池の端藪を真似て、もみ海苔もかけた。

小粒でも、これは、十二分に、うまい。

小柱、あるいは、赤貝のひも、などもそうだが、
ちょいと、わさびでつまむのは、いかにも
江戸前の酒の肴、ではなかろうか。
よいもの、で、ある。









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